昨日「大阪市で中国人48人が来日直後に生活保護申請し32人が受給」というニュースを見てビックリした人も多いと思いますが、それを見て枚方の生活保護率ってどんな感じなのかなと思ってちょっとだけ調べてたら、変なことに気づきました。
追記:複数の表、グラフが出てきてますが、保護「人員」から算出したものと保護「世帯」から算出したものを以下の文章では一緒に語ってしまってます。赤字で追記しますので分けて考えてください。
まず前提として生活保護率というのはパーセント(%)ではなくパーミル(‰)で表すそうです。パーミルはパーセントの10分の1。つまり100世帯あたりではなく1000世帯あたりの数ってことですね。なぜなのかはわかりませんが、そういうもんなんでしょう。
下記のサイトに全国の生活保護世帯数と生活保護率のグラフがあります。
オレンジの棒グラフが世帯数、折れ線が保護率です。
両方とも急上昇といっていいような伸び方をしています。
2007年で23.0パーミル。1000世帯あたり23世帯が生活保護世帯というのが全国平均ということですね。
そして下記に都道府県別の保護率が掲載されています。
生活保護率の多い順に、大阪府(25.7‰)、北海道(24.7)、高知県(21.8)、京都府(19.4)となっています。
人口の多い都市順でもないし、変な順位ですよね。
これは経済情勢の悪い地域が保護率が高くなるという傾向があるそうです。「経済情勢が悪い=失業率が高い」ということで生活保護率と失業率との相関図も掲載されています。日本全体としては正の相関がある(=失業率と保護率には関係がある)と言えるみたいなんですが、保護率の高い上記の大阪などの地域では失業率の割に保護率が高いという傾向があるようです。
失業以外の要因がある・・・さぁ、何でしょう?
・・・なんかこのことだけで単独のブログが成立してしまうんじゃないかってぐらい深い問題がありそうですね。これ。
まぁ枚方から脱線しちゃうのでそこは置いときましょう。
そして次にやっと枚方の生活保護率ですが、検索してみるとちょっとおかしなことに気づきました。
複数のサイトに「大阪市が40.37%、門真市39.98%、東大阪市30.53%、枚方市30.51%と続きます。」という記載があって「30.51ってめちゃくちゃ高いやないか!」と思ったんですが、どうもどのサイトもコピペ臭いし、パーミルをパーセントで堂々と語ってるところもなんか信用できんと思ったんです。そこでもうちょっと探してみると、引用元となったと思われるサイトがありました。
ここにも問題の文章がそのままあったんですが、記事の元になったと思われる表(リンク先の一番下)をみてビックリ。
保護率30.51‰なのは枚方市ではなく、守口市。表の行を一段読み間違えています。
実際の枚方市の保護率は13.63‰。大阪府内では20番目、大阪どころか全国平均よりもかなり少ないです。(2006年の数字です)
ちなみに生活保護の財源は国が75%、地方は25%負担しなければならないらしいので、自分の住んでる地域の保護率は低いにこしたことありません。
枚方の保護率が低くてホッとしましたが、こんな単純ミスでデマが流れるとたまったもんじゃないですね・・・
まぁ、あやうく僕もコピペしそうだったんですけどw