談合事件で無罪になった元枚方副市長が拷問のような取調べを受けた時の手記「被疑者ノート」公開

枚方談合事件で無罪になった元枚方副市長の小堀氏が拷問のような取調べを受けたことは以前にも記事にしましたが(→関連リンク参照)、取調べを受けていた時の手記「被疑者ノート」がアップされました。■「被疑者ノート」-取り調べの現実と可視化の第一歩 Web Iwakami

「被疑者ノート」というのは弁護士会が被疑者・被告人に書く事をすすめてるもので、取調べられる人自らが取調べの内容を記録して、取調べや捜査の適正化をはかろうというものだそうです。

手書きで読み取りづらい部分もありますが「キチガイ扱いの質問(UFOに乗ってないか)」などをされたことなどが書かれています。

掲載されているのは「とくダネ!」などテレビでもよく見かけるジャーナリスト岩上安身氏のサイト。

Web Iwakami

小堀氏に対して行われた取調べは本当に酷いです。

こちらは被疑者ノートとはまた別のものですが枚方市議会で読み上げられた小堀氏の手紙(PDF、8ページから)から一部抜粋します。

汚職警察官の言うことが正しいと決め付け、私がそうでないと何度も申し向けても、聞く耳を持ちませんでした。
挙げ句、二度と枚方に住めないようにしてやる、おまえら家族も町を歩けないようにしてやるなどと怒号し、机をたたき付けたり、パイプいすを蹴飛ばしたりし続けました。(中略)
その上、排尿障害でカテーテルを挿入され、その挿入に問題があったがため出血がひどく、まともな手当てもされないまま、おむつをはかされ、出血が止まらない状況で取り調べを受けたのです。その屈辱は一生消えることはないでしょう。
私は、法治国家の日本の現実かと、恐ろしくなりました。

これを読めば取調べの可視化は絶対に実現しなければならないと誰もが思うんじゃないでしょうか。

以下は以前の記事とほぼ同じになりますが、岩上氏による小堀氏へのインタビュー動画です。

動画は各10分弱で7本あります。
1.事件の発端について
2.逮捕された時の様子
3.取り調べは家族にも及び、小堀氏は人権を無視した取り調べを受けた
4.検察での取り調べのもよう
5.人権無視の取り調べをされても、頑張って虚偽の自白をしなかった 理由
6.検察の捜査や取り調べのもよう
7.釈放された時の経緯、マスコミ報道

小堀氏が逮捕されたきっかけは、枚方市として官製談合にならないように「談合事件のスペシャリスト」と言われていた警察官に相談をしながら事業をすすめていたら、実際はその警察官自身が談合を斡旋していて、相談していたお前もグルだろと言われ逮捕されたということです。

2の動画の後半から3あたりの取調べの内容は本当に酷いです。
小堀氏は逮捕される前からじき手術をする予定の病気があったにも関わらず、それに必要な薬を与えられませんでした。そのため症状が悪化して尿が出なくなり、 拘置所の医師の処置で尿道に管を通したものの誤って膀胱に傷をつけられ、血尿が出るようになりオムツを履かされていたそうです。その状態のまま取調べされさらに「子供の仕事先も危ういぞ」などと脅しをかけられます。

小堀氏本人の強い意思や、4の中盤で語られている弁護士の熱心な励ましなど周囲の支えでなんとか耐えられたそうですが、嘘でも「やりました」と言ってしまってもおかしくなかったと思います。

7でマスメディアの報道のいい加減さにも触れられていますが、この岩上さんのような新しいメディアを活用できるジャーナリストの活動がなかったら僕らもこの事実を知ることはできなかったんじゃないでしょうか。

関連リンク
枚方談合事件で無罪になった副市長がうけた「拷問」 枚方つーしん(旧)
枚方談合事件で無罪になった元副市長のインタビュー 枚方つーしん(旧)

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