枚方の知られているような知られていないような新たな魅力を発掘して行くべく、枚方市役所と枚方つーしんがタッグを組んで作る、コラボ企画!
2017年の夏から、ラーメン・ランチ・焼肉とグルメ座談会を主にお送りしてきました。今月からグルメシリーズと並行して新しい企画が始まります!
テーマは…じゃじゃん!
文化財!!
枚方市役所×枚方つーしんで、枚方市内の知られざる文化財の魅力をお届けします。
「え〜、真面目〜!興味ないし〜!堅苦しいし〜!」
と思った方こそ読んでほしい!
歴史にまつわる場所にある、文字がずらずらずらずら並んでいて、中学程度の歴史知識がないと読むのに苦労する説明板。(筆者のハッチは言わずもがな、歴史知識は皆無。学生時代の授業中は妄想に耽るタイプでした)
これって、つまり一言で言えばなんなん!?
っていうのを枚方市教育委員会の文化財課の方に教えてもらうと言う企画なんです。
今回の登場人物 ↓
川嶋さん
奥様がもともとひらつー読者。
話し上手で盛り上げ上手。 枚方市教育委員会事務局文化財課
井ノ上さん
柔らかな雰囲気の中には、冷静さと知性が。
丁寧な解説に定評がある。
枚方つーしん
ハッチ@ひらつー
ひらつーの新人。大阪市育ち。
今もまだ大阪市民なので枚方市については初心者マーク。
記念すべき文化財コラボ企画の第1回目は、
京阪樟葉駅〜橋本駅間の
1)楠葉台場跡
2)鏡伝池
3)交野天神社
4)楠葉・平野山瓦窯跡群・楠葉東遺跡
の4ケ所を巡ってきました!
今回は前編で、楠葉台場跡と鏡伝池をご紹介します。
〜楠葉台場跡は全国で唯一の●●だった〜
一行は楠葉台場跡に到着。
私、ここって何の場所なんやろ?って気になってたんです。京阪電車の窓から見える風景が綺麗なんですよね。実際に来て見るとめっちゃ広く感じます!
※地上から見る京阪電車。
ここに詳しく書いてんで。
楠葉台場跡にはこのような解説看板がいつくか点在。
よっしゃ、そう言うことなら元文化財課の私が教えたろ!今は違うけどな。
さらさらさらっと…
楠葉台場跡地とは!大砲があった場所!どや!
ここに大砲置いてたんですか!?こんなにのどかなところやのに、ギャップがすごい…
ちょっと待ってください!
マジックを手にした井ノ上さん。添削が入ります。
△
大砲があった場所と言うのも正しいのですが、もっとお伝えしたいことがあるんです!
これじゃあかんの?
もっと詳しい情報!?あるならぜひ知りたいです!
急に壮大な景色に見えてきた…!
・勝海舟が設計の総責任者
・江戸幕府が作った要塞
・大砲を撃つ為の砲台が3基あった
っていうのはわかったんですけど、河川砲台場のワードすらピンとこないんで、そのへんも教えて欲しいです!
文字通り説明すると、淀川に面していることで「河川」。砲台があった場所なので「砲台場」で、『河川砲台場』ということになるのですが、ここで質問です。
ハッチさん、「台場」といったら何が浮かびますか?
え?え?合ってる?
お台場って言ったらたぶんみなさんフジテレビを思い浮かべられると思うんですけど、楠葉台場の台場と同じ意味です。
あれは海に面してつくられていて何を目的としたかというと…。幕末にペリーが来航したことはご存知ですか?
知ってます!鎖国中の日本に、突然ペリーがやってきたんですよね?
そうです。それまで日本は鎖国をしながら外敵に対して特に防備してなかったんですけど、
『これはいかんぞ、これは何か要塞つくらなきゃ、砲台場つくらなきゃ』っていうことで各地の海岸沿いに砲台場がつくられていったんです。
大阪の近郊だと、現在は海遊館がある天保山にロシア船が入ってきまして、更に淀川を遡って京都にまで外敵が侵入する恐れがありました。
『これは大坂(※現大阪)にもやってくるぞ、いかんいかん』
その中の一つが楠葉台場ということになるんですね。ほんまに何も知らんかった。
こちらは枚方の楠葉になりますけど、対岸の高槻市の梶原にも同じような砲台場がつくられていたようです。ただ向こうの方は、梶原だとわかっていますが、堀までの施設は残っていません。そういう意味でここが、唯一残る河川砲台場なんです。
楠葉台場にあった3基の砲台は、淀川の方を向いていました。
ここに砲台場作るぞ!って言ってもなんで作るねん!ってなった時に、”外国船が攻めて来たら怖いから”っていうような言い訳を作っとかんとみんなの理解が得られへんねんな。
そっか!物騒なもの作るってなったら、そりゃあ近隣住民は反対するに決まってますね。
外国人から京都を守るためっていうのも1つの理由なんですけど、尊王攘夷派の人たち、幕府を倒そうとする勢力を京都に入れないようにするという目的もありました。そのため、砲台場をつくるとき、京街道が楠葉台場内を通るようなルートに変更されています。楠葉台場に関門としての機能が付加されたのです。
なるほど!ただの広い場所じゃなかった!お見それしました楠葉台場跡!
京街道ってなんですか?
昔の人が、大坂と京都を行き来するのに使っていた街道です。
京都から大坂へ行く場合は、大坂街道って呼んでたんやで。
発掘作業時の写真を見ると、過去に田んぼだったことが伝わってくる。
昔の人はこんな風に京街道を歩いていたのでしょう。
発掘調査の成果から、堀が復元されています。
銃撃戦が始まった時に、政府側が戦いやすいよう設計されているとのこと。さすがです勝海舟さん。
いやまだです。将来整備されて、この景色も変わっていくと思います。
枚方の戦争遺跡(戦争の傷跡が残る場所)は、禁野火薬庫の跡とかほんまに生々しい跡があるんですけど、ここも幕末の貴重な遺跡やね。せっかくやからレプリカの大砲置きたいなーーー!!!
もし1人でここに来ていたら、綺麗なところやな〜マラソンするのに最適やな〜、っていう感想だけで終わってしまうところでした。
よかったです!せっかくこうして知ることができたから、友達にもちゃんと説明できるように覚えておかないとって思ってます!
そういうことなら、これを見るとよりわかりやすいですよ。
井ノ上さんがトートバッグから取り出したのは「楠葉台場跡」のパンフレット!
一冊100円です。文化財課で売っています。(※2017年12月16日現在)
ぬ、抜かりない…!
ハイハイハイ!井ノ上さんがかわいいので買います!
購入理由が私情やな!
説明を聞いてから読んでみるとより理解が深まったので、パンフレットを片手に現地を歩くのがオススメです〜!
ちなみに、1/20(土)14-16時に、メセナひらかたで開催する文化財連続講座にて、この楠葉の「お台場」をテーマで講座を開催します!よかったら合わせて参加してください!
(クリックで拡大)
1/20(土)14:00-16:00
講師:中西裕樹氏(高槻市立しろあと歴史館)
会場:枚方市立メセナひらかた会館6階大会議室
定員:各回140名(申込先着順)
参加費:各回100円
申込方法:電話(1/4 9:00~受付)
050-7105-8058(枚方市教育委員会文化財課)
→公式サイトはこちら
〜所在地・アクセス〜
アクセス:京阪沿線『橋本駅』下車後、徒歩5分
〜禁止事項〜
・バーベキュー、焚き火、花火は禁止です。
・近隣は駐車禁止です。
・ゴルフや野球、サッカーなどの球技を行うこと(ただしランニングは可能)
・ペットのフンは必ず持ち帰ってください。
・地面を掘ったり、植物を傷つけたり、持ち帰ったりしないこと。
地図
〜鏡伝池と市民の森で童心に還る〜
鏡伝池
芝生広場
平安時代中期の貴族やった藤原実経(ふじわらのさねつね)が謳った和歌やな。
鏡のような池に映る夜の月のさまが綺麗だということを謳った一首です。「鏡伝池」のことを描いたのではないかと言われています。
過去に思いを馳せてみた。
わーい!遊具!遊べる!
これ見てください!ハッチの由来でもあるハチがおる!
うわ!流行りのボルダリング!
うわ!くだもの屋さん開けるー!
はっきり言っていいですか?めっっっっっちゃ楽しい。
(どう反応すれば良いのだろう…)
今年は戌年!取材時は昨年だったので、ちょうど作業中でした。
花しょうぶ園があるんですけど、開花時期の6月になるとさらに綺麗ですよ。
地図
次回!