焚き火がしたい。
そんな気持ちになったのは、年も明けてすぐのころ。
副業と本業のコンボで終わらない仕事により、ベルパルレの中古クラブが別の文字に見えてしまったあげく、それだけで5分以上笑うなど、メンタルがイカれていた僕は「焚き火をするっきゃない」という状態に陥った。
すどん@ひらつー
ひらつーを含む各エリアのトップにたっちゃった男。多趣味でキャンプに興味があるが、道具を全部揃えると莫大なお金がかかるので焚き火グッズだけ買い集めた、この記事を書いている人。実は焚き火はコレが3回目で、先達者なしの自分主導は初めて。
まずは場所探しだということで、枚方で焚き火ができる場所を探し始めた。その結果、その辺の川沿いについては記載がなく、淀川河川公園については「BBQエリアはBBQはOK。でも焚き火は焚き火台を使おうがNG」だということが判明。
穂谷の野外活動センターでも焚き火はできるものの、施設の予約とかがあって…。
そこで山田池公園に目をつけて、電話して聞いてみたところ、BBQエリアであれば直火は禁止だが焚き火台を使えばOKとのこと。
それではと、1月の最終日の平日に、友人を連れて山田池公園に焚き火をしに行った。
なおこの記事で言いたいことは、枚方で焚き火をしたいなら山田池公園でできるよ!ということに尽きるので、ここから先はほぼ蛇足。
焚き火って難しいね
山田池公園で焚き火が出来る場所はBBQエリア。いわゆる新山田池公園的な方で、山田池公園南側にある。駐車場が近いので、焚き火がやりやすくて嬉しい。
駐車場からBBQエリアに向かうと、エリアの奥の方にトイレやらがあるので、奥の方がオススメだ。
山田池公園での焚き火の注意点は、火の使用は17時までということ。
焚き火の真骨頂は日が落ちてからの、暗闇の中の灯りだと思う。そこについては山田池公園は妥協点になる。
場所を決めたら、椅子をセット。焚き火には椅子が必要だ。あった方がいい。絶対。
ここに来るまでに御殿山のコーナンで買った薪。698円。薪はホームセンターで買えるが、枚方市外で焚き火をする時はキャンプ場や、近くの道の駅にも売っている。
焚き火は着火が難しい。そんなわけで薪をナイフで削って、着火しやすくなる「フェザースティック」なるものを作る。これが意外と難しい。
なおナイフはふるさと納税で2万円を使用してゲットした。焚き火はお金がかかる。お金が。
そして始まる着火タイム。火花を散らして引火させる。
前述のとおり焚き火をするのはコレが3回目。
この着火方法で着火できたことは一度もないし、今回も無理だった。
いわばこれは家を建てる時の地鎮祭みたいなもの。儀式を経て火の神様に祈りを届けるんだ(白目)。
神に祈りが届いたら次にやることはただひとつ、バーナーでの火の神様への接待タイム。バーナーは正義だ、こんなド素人でも火をつけられるから。
とはいえさすがにバーナーでもなかなか薪は燃やしきれない。そこで着火剤となる、燃えやすい素材を焚き火台の中に投入した。7月の七夕に保育園で貰ったものの、処分に困り続けていた笹を。
笹と思い出を燃やしながら、火吹棒を使って焚き火台下部に空気を送り込む。半年ちかく保存した笹だ、きっと子供のお願いごとよりも僕の処分に悩んだ日々の思いの方が染み付いているだろう。
数分後、笹だけ燃えて薪だけが残った。以前やった時もそうだったのだが、薪は本当に燃えてくれない。
熟練の焚き火職人には秘伝のテクニックでもあるのだろうか。
業を煮やした友人が、山田池公園産の小枝を集めてきてくれた。そうだ、これで枚方産のものを燃やすことによってひらつーの記事が完成するんだ、そう思った。
だが結局、山田池公園の小枝だけ燃えて、薪は燃えなかった。疲れてきた。
だがもしかしたらいけるんじゃないかと思い、バーナーで薪の同じ部分を炙り続けたところ、ついに着火した。続けることが大切なんだと思わぬところから改めて気付かされた瞬間だった。
ここでようやく乾杯の時間が来た。お昼を食べず、焚き火で焼いた料理を食べる気満々だった我々は、空腹に耐えて火起こしを続けてきた。14時前、やっと報われる時がきた。
焚き火の上に網を置いて、
いろいろ焼いた。焚き火で網を置いて調理する。
いったいBBQと焚き火の境目は何なのか。やはり気持ちの問題なんだろうか。
しかしまぁ……
これがうまい。
寒い外の中、胃が、食道があたたまる。
寒い時に暖かいものを食べると、幸せがセットでついてくる気がする。冬にBBQをやったことがある人ならこの気持ちを理解してもらえると思う。
あんまりご飯に熱意をかけた文章を書いてしまうと、それは焚き火ではなくBBQの記事になってしまいそう。しかし焚き火を使って調理するのも、焚き火の醍醐味の1つであるはず。
着火にあれだけ苦労した焚き火だが、一度火が着いたらもうこっちのもの。薪をくべれば火が灯る、簡単な作業に生まれ変わる。
パチパチと木の中の水分が弾ける音を聞きながら、友人と下世話な話をまったりムードで繰り広げる、ぬるい感じ。これはイケイケハイテンションなBBQでは出来ない、ダウナーな空間を作り上げる焚き火ならではなのかな、と。
火が当たる正面は暖かく、背中側は冷たい。寝転び湯による半身浴のような、不思議な感覚になるのもまたいい。
ただとにかく自然体でいられるというか、リラックスムード。
小さめの音量で流していた音楽がノスタルジックな気持ちにさせてきて、枚方市駅にある看板に書かれた「お花がいっぱい」を『おっぱい』と空目してしまうほどにイカれていたメンタルも復調できた気がした。
あっという間に沈んでいく夕日。そう、山田池公園の火気は17時までだ。
すぐそばに灰を捨てたり、手や焚き火台を洗える水場があるというのは嬉しいこと。
焚き火オンリーとキャンプとの違いは、撤収スピードの違いもあると思う。
グッズさえ揃えばすぐに始められる焚き火。枚方にはせっかく山田池公園という、焚き火がやりやすい場所があるのだから、ちょっと気になった人はハマろう。ハマるっきゃない。お願いします。
なお友人はキッチリ焚き火にハメたので、焚き火台を買うと宣言していた。後日、奥さんに理解してもらえないという連絡が来た。
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