イベントやワークショップなどに実際に行ってご紹介する【ひらつーレポ】
今回はサプリ村野にて何やら面白そうなイベントがあると聞いてカトゥー@ひらつーが行ってきました。
そのイベントとは…
「ダンボールハウス作り体験会」
こちらはビッグイシュー日本がひらかた市民活動支援センターと協働してサプリ村野にて行っているイベント。今回で4回目を迎えます。
防災の知識としても役に立つ「ダンボールハウス」をビッグイシュー販売者であるホームレスの方と一緒に作って学ぼうというワークショップです。
ビッグイシュー基金の川上さんがビッグイシューについてスライドを使って説明されていました。
参加者は私カトゥーも入れて8名。
※参加者の皆さんの許可をとって撮影・掲載しています。
参加費500円を払い、好きなビッグイシュー1冊と挽きたてコーヒーがいただけます。
ビッグイシューは基本的には街頭での販売ですが、昨年から大阪エリアで会社や学校に、一度につき3冊以上から直接配達するサービスもはじめたそうです。
ビッグイシューの説明に続いては、昨年取材でお話を聞かせてもらった枚方市駅前でビッグイシューを販売している山本新一さん(通称「やましん」さん)のお話を聞きます。
ビッグイシュー日本の吉田さんがインタビュアーになって、販売場所・販売の工夫や毎日の売れ行き、生活のリズムなどをやましんさんに質問していきます。
ビッグイシュー日本と販売者の皆さんとの関係は、対等な「ビジネスパートナー」。普段からの信頼関係がみえる軽妙なやりとりに、会場には笑いが起こります。
ちなみにやましんさんの最近の販売場所は、枚方T-SITEの角のあたりだそうです。※天候によって販売場所を変更する場合やお休みの日もあるので、予めご了承ください。
気になっていたことを参加者が直接やましんさんに聞ける「Q&Aコーナー」も。
「雨の時はどうしてるんですか?」
「ネットカフェやね」
「楽しみは何ですか?」
「SNSとかゲームかな」
などなど、やましんさんが気さく答えてくれます。
そして…
今回のメインイベントである「ダンボールハウスづくりワークショップ」
ここからは野宿のときは「基本寝袋だけで寝ている」というやましんさんに変わって、臨時講師として来てくれた吉富さんにバトンタッチ。
吉富さんは現在、堂島地下センターでビッグイシューを販売されていますが、昔は樟葉駅前でも販売されていたそう。もしかしたらご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
参加者にはこんな「虎の巻」も配られました↓
『ダンボールハウスあれこれ手帳』
「野宿に適した場所ってどこ?」
「ダンボールの集め方・選び方・捨て方」
「タイプ別ダンボールハウス 材料・適したシーズン・メリット・デメリット」
などの内容がコンパクトに掲載されています。この冊子までもらえて参加費500円!
さて、ここからはタイプ別ダンボールハウスの講義もご紹介していきましょう。
1.敷くだけスタイル
「これでおしまいです」
ダンボールをバラすところからはじめて約10秒。超早いです。
夏はこのままでもOKだそうですが、その他の季節はプラス寝袋や毛布が必須になります。
ダンボールを選ぶ際のポイントとして、上記の写真のような二層になっている「ダブル」がオススメとのこと。
理由は自分の体重でダンボールがヘタってくるので、一層の「シングル」では身体が痛くなるから、とのこと。
2.囲いのみスタイル
続いては上記の敷くだけスタイルに囲いをつけたタイプ。ガムテープで継ぎ目を止めると簡単です。
「さっきよりはプライバシーやセキュリティ面がアップします」と吉富さん。
靴を盗まれたりすると大変困るので、靴は枕代わりに使うのがオススメです。
関西外大ボランティア同好会 ひまわりのお二人も熱心に耳を傾けます。
3.囲い&ふたスタイル
ダンボールの枚数は多く必要になりますが、モノを投げられても大丈夫。吉富さんに聞いたところ、悪ふざけでモノを投げる若者も多いのだそう。
ただ、視界が遮られ単独では危険性があるので、集団でダンボールハウスを作る場合にオススメとのことです。
なので、できるだけ簡易に作れて集めるダンボールの数も少ないほうがいいんです。
4.箱タイプ
最後にご紹介するのはダンボールをつぶさず箱のまま直方体をつくる「箱タイプ」
箱に合わせ下に敷くダンボールを手際よく折っていく吉富さん。
同じサイズのダンボールが必要になり、サイズもコンパクトで寝返りはうちにくいですが最も「ハウス感」があります。
続いて参加者の皆さんもダンボールハウス作りを体験しました。
「それでは実際に野外でダンボールハウスを体験してみましょう!」と、外での実践へ向かいました。
ダンボールハウス体験
教室を出てやってきたのはサプリ村野のグラウンド。※この写真はフラッシュをたいて撮影しました。
ダンボールの壁により夜風がしのげ、地面からの冷気はダンボールで少し遮られます。
ただ、底冷えは避けられないので寝袋は必須であると感じました。それでも覆われている安心感があるので、緊急時には心強い存在になるんではないでしょうか。
教室に戻ってからは、最初に選んだビッグイシューを開き興味のあるトピックを読んで、感想をシェアするワークショップ。
「ビッグイシューってどんな雑誌なん?」という方にも雑誌を実際に読んでもらい、感想をシェアすることで交流を深めることができます。
ビッグイシューは毎月2回、1日と15日発売なのですが、皆さん選んだ号が違うのでトピックもさまざま。
ここ直近の目次を開いてみても『「赤ちゃんポスト」の10年(303号)』『にぎやか、問題解決―いいね!図書館(304号)』『出(しゅつ)ひきこもり―“対話”へ(305号)』と実に多様。
ほかにも四コマ漫画、ホームレス人生相談、悩みに効く料理など、人気連載も多数あるんです。
ビッグイシューの雑誌としての魅力にも触れられるワークショプでした。
意見交換を終えたあとは皆で記念撮影。
参加者の皆さんの満足気な笑顔が印象的なワークショップでした。
以上、ビッグイシュー日本のイベントレポートでしたがいかがでしたか?
ビッグイシューというと「ホームレスの人が売ってるのをたまに見かける、なんかよくわからん雑誌」と思っている方は多いと思います。
昨年、枚方市駅でやましんさんを取材するまで、私カトゥー自身もそう思っていました。
ですが、ビッグイシュー日本はホームレスの方に対して「慈悲や憐れみ」というネガティブな感情ではなく「対等なビジネスパートナー」として関係を結び、今回のような興味深いイベントを開催しています。
直近での枚方でのイベント開催はないそうですが、昨日3月1日に最新306号が出たばかりですので、今まで「ビッグイシューってちょっと気になるなぁ〜」と思っていた方は、この記事をキッカケに一冊買ってみるのはいかがでしょうか?
記事中でもご紹介しましたが、昨年から大阪エリアで会社や学校に、一度につき3冊以上から直接配達するサービスもはじめたそうなので、そちらもぜひご活用くださいね。
以上、ひらつーレポでしたー!
関連リンク
◆ビッグイシュー日本
◆枚方市駅前でビッグイシュー売ってるおっちゃんに話を聞いてきた(枚方つーしん)