中宮本町に「EGG LAB(エッグラボ)」という子ども達の居場所を目指す施設ができています。
住所は大阪府枚方市中宮本町11-2です。
建物内へ入るとウェルカムボードが見えます。
この施設を運営している一般社団法人 HERO 代表理事の井關(イセキ)さんにお話を伺います。
井關さんは枚方に花火大会を復活する活動をしているLight up OSAKAの代表理事もされています。
主に3つの活動をしていて、
街を災害から早期復旧するために、対応できる体制を構築し、地域の自治体と災害協定を結び情報を共有、災害時にはボランティアとして活動出来るマンパワーを育成する「BLUE RANGER(ブルーレンジャー)」
その中でも今回は「EGG LAB」のお話を聞いていきます。
お話を伺いに行った日は外大生のボランティアの方もいらっしゃいました。
―ここはどういった施設なんですか?
井關さん:EGG LABは今年2月半ばに開設しました。
主に25歳以下の若者へ2つの軸を中心に活動しています。
1つ目は自殺願望を持っている子ども達に接していきます。直接合って話をすることを大事にしていて、必要があれば保護もしています。
SNS(主にTwitter)で助けを求めているような発信を探してDMなどを通じて接していっています。
2つ目は環境づくりです。
保護したあとに自立していくためのサポート、学校や自宅以外の居場所やコミュニティを作っていきます。
例えば予算を決めて一週間分の買い物をするなど、実際に一人暮らしを始めるとなった時に必要な金銭感覚や、年金、保険料を支払っていくという社会的な面の勉強もしていきます。
1階のフリースペース。ここでコミュニケーションを取ります。
そして歳の近い大学生たちやスタッフと一緒にご飯を食べたり、おしゃべりをしたりしてコミュニケーションを取っていき、友達になったりする機会を作ったりしています。
―この活動をしようと思ったきっかけは何ですか?
井關さん:私自身も10代から約15年間鬱で苦しんだ時期があり、つらい日々を送っていました。
が、約6年前に一般社団法人 Light up OSAKAを立ち上げて、現在では枚方市で1200発の花火を打ち上げて、枚方の人々の笑顔を見ることが出来ました。
私が感じたのは自分の経験から使命を見つけて仲間たちと使命を全うすることで、自分自身を認めることができるようになり、生きていきたいと思ったんです。
この活動を通じて馴れ合いではなく、お互いに競い合えるような一生モノの仲間達とも出会えました。
そして、枚方市では25歳以下の若者の自殺数が1〜2人と言われていて、この数なら0に出来るんじゃないかと思い、居場所のない子ども達を救う場所を作りました。
―この施設はどうやって利用できますか?
井關さん:基本的には生きることがしんどい、自ら命を落とすことに対して恐れていない子ども達の最後の砦でありたいと考えています。
SNS上の書き込みでこの子はしんどそうだな、本当に自分で命を絶ってしまいそうだなという子ども達に、私が直接DMなどで連絡をします。
実際に子ども達に会いに行って話をちゃんと聞いた上で、私がその子の親とも話し合いをして、親も同意の上で保護をするという形の施設になります。
―会いに行くのが大切なんですね。
井關さん:自殺願望を持った子たちは、行政が運営している専用窓口電話などを設けても自分から行動することに対してのハードルが高いんです。
なので、こちらから見つけて手を指し伸ばせるようにしていかないとあまり意味がないと考えています。
―これからどのように活動していきたいですか?
井關さん:EGG LABでは、保護が必要な子ども達の自立を支援していきます。
そして、実際に会うという事を重視しているので、枚方市周辺のみならず他の地域にもこういった施設を増やして、手を指し伸ばせる機会を増やしていきたいです。
1階のフリースペースに集まったボランティアの大学生たちと井關さん
そして、そのような子どもたちが”今度は自分が似たような境遇の人に手を差し伸べる”という”HERO”になってほしいですね。
井關さん:一般社団法人HEROはみなさんの支援によって支えられています。
ご支援いただいたお金は子ども達の居場所「EGG LAB」をはじめとする一般社団法人 HEROの活動費用として充てられます。
私たちは「誰もが生き生きと、自分らしく生きていける社会」を目指してこれからも活動を続けていきます。
―お話を聞かせていただきありがとうございました!
「EGG LAB」への行き方はこちら↓
市立ひらかた病院がある道を関西外大へ行く方向に歩いて行くと、
洋食専門店くろくろが見えます。