枚方市立地域活性化支援センター主催、お茶しながら起業についてのリアルな話が聞ける!
第3回ひらかたビジネスカフェ
が、2017年7月16日(日)に鍵屋別館の4階のひらばで開催されました。
今年度、第3回目の「ひらかたビジネスカフェ」。
今回のテーマは、「カフェ経営」!
「将来自分のカフェをもちたい!」と思っている方もいらっしゃるはず。
(司会は枚方つーしん・カトゥー@ひらつー)
今回は、枚方市内でカフェを経営するお二人の男性に、開業に至るまでの経緯や下積み時代のエピソード、実際やってみたご経験など、リアルなカフェ経営のお話をしていただきます!
↓ゲストはこちらのお二人!
左:「raffinee cafe」店長 豊田 啓さん
右:「about a coffee」店長 塩田 雄一郎さん
ちなみに、ビジネスカフェでは毎回参加者のみなさんに、お好きなドリンクと枚方名物のお菓子をご用意しております。
今回の枚方名物は、呼人堂さんの「あかつき」でした!
また、今回は特別に珈琲のハンドドリップも実演していただきました♪
それでは、当日の様子を抜粋してご紹介します!
カフェ経営に興味がある方、必見です!
6年前に京阪交野線宮之阪駅の高架下にabout a coffeeをオープンしました。自家焙煎のコーヒーを軸に朝から晩までいつ行ってもコーヒーと手作りお菓子とごはんを楽しめる、オールジャンルのお店になっています。」
(宮之阪駅の高架下にある「about a coffee」の外観)
「そして1年半前に2号店の喫茶オモカゲをオープンして間口が広いabout a coffeeに比べて、ちょっと入りにくいというか、昔の純喫茶みたいなお店を作りました。
入りにくいけど入ってみたら自分の居場所を見つけられるような静かなお店になっています。どちらもご飯とお菓子は手作りで、コーヒーは1号店のabout a coffeeで焙煎しています」
「僕らのお店の強みは、オリジナルのコーヒーと自分で作ったお菓子と料理があること。弱みは僕しか作る人間がいないので、代えがきかないところでしょうか。
今日は開業前に経験したことがどのように1号店、そして2号店に繋がったのかについてお話させていただきます。今日はよろしくお願い致します」
子供のころ、両親が喫茶店を営んでおり、家に帰ったらいつも両親がいて喫茶店があったんです。友達も全然寄り付かないような、すごく入りにくい喫茶店でした。
「5年目はちょっともうラグビー部におられへんなということになって引退しました。
それで、せっかくならおしゃれな所でアルバイトをやってみようかなと思い立ち、実家の近くにまさにオープンしたてだった自家焙煎のお店『cafe季庵(ぎあん)』でアルバイトを始めました」
(楠葉朝日のバス通り沿いにある「cafe季庵」。ひらつーグルメにも度々登場しています)
その後晴れて大学を卒業し、じゃあ独立するには・・・つまり自分のお店を持つには何が必要なのかと考えた時に、料理とケーキぐらいは作れるようになっておかないと、と思ったんです。
大学が京都だったので京都のケーキ屋さんで働いたり、その当時15、6年前なんですけど町家ブームを牽引してたような『SARASA』というカフェで働いたりしました。
『SARASA』ではキッチンスタッフとして料理を学び、毎日の仕込みやランチからディナーの流れといった基本的なことからメニューの構成までしっかり勉強できたと思います。
アルバイト先のケーキ屋さんで開催されているケーキ教室を手伝わせてもらったり、自分も教室に通うことで、ケーキを自分で焼けるんだっていうきっかけをつかむこともできました」
(「about a cofee」のお店に並ぶお菓子は全て手作り!種類豊富な焼き菓子が並びます)
「その後、最初に働いていた『cafe季庵』が松井山手に2号店を出すことが決まり、『料理せえへんか』と声をかけてもらったんです。
これまで学んできたことを自分が一番上に立って実践できるチャンスを頂き、その後松井山手の2号店で3年間働かせていただいた後、お店を辞めて独立に向けて準備に取りかかりました。
同時に掛け持ちでイタリアンやフレンチ、あと大きなコーヒーチェーンでも1年ぐらい働いたことがあります。ここまでで約9年かかってます。
僕は長い間フリーターでいろんな現場を見て、いろんなジャンルの飲食に関わることができました。1つのお店で正社員になってとことん突き進むっていう人もいるし、僕のようにいろんなことをやってみたいと考える人もいるし、どちらが正しいとかはないんじゃないかと僕は思っています」
「一杯のコーヒーを淹れるだけであれば、独学で十分淹れられるのかなとも思っています。
ただお店で働くっていうのは一人で自分のために淹れるコーヒーでも、家族に淹れるコーヒーでもなくて、コンテストのコーヒーでもないわけです。そこには、お金のやり取りが生まれているんですよね」
「一人で営業するお店であっても、オーダーが立て込んでたり仕込みが並行してたり・・・お客さんの対応や誘導の仕方で色々なことが変わってくると思うんです。
特に数人で働く場合、チームプレイが必要になってきますし、呼吸や歩数のようなものを合わせないとうまくいかない。
一緒に働いてる人がどうすればいい仕事ができるか、スムーズに仕事が運ぶのかと考える力も、現場で得られる知識や経験だと思います」
「これはいわゆる場数のようなもの。仕事で求められるのは一杯のコーヒーを有り余る時間をかけて淹れるのではなく、どんな状況であっても、限られた時間の中で毎回同じレベルのコーヒーを淹れるのが僕は仕事であり、お金が発生するところかなと思っています。
長くお店をされている方がお話されるのでは、また重みが違ってくるとは思いますが、今のところ僕はそう思っています」
about a coffeeの物件を探す時に9ヶ月かかりました。どんなお店にしたいのか、誰に来てもらいたいのか。
当時お茶をするためだけにわざわざ大阪市内や京都市内に出ていくのは『ちょっとちゃうな〜』と思っていたので、地元の人に肩肘張らずに、楽に毎日来てもらえるお店を作りたいなと思い、生まれ育った枚方で物件を探し始めました」
(「about a coffee」の店内のようす①)
「本当にたくさん物件を見てきましたし、現在の『about a coffee』の物件が空いてたのもずっと前から知っていました。
でも当時は絶対この場所では、やらへんのやろうな〜と思っていたんですけれど、9ヶ月も経ったらいい加減時間も余ってきたし、不動産屋さんに『ダメもとでもいいしとりあえずいっぺん中入ってみよう』と言われて」
「物件の中に入ったら『ああ、ここや』と思いました。ピンとくるというか、鐘が鳴ったというか。そこから本当にイメージが膨らんできたし、ここなら思っていた喫茶店ができると思うようになりました。
お店選びのポイントとしては、店には自分が誰よりも長くいるわけで生活のほとんどをそこで過ごすことになるんで、ちょっとでも違和感があったり、『なんか自分ここにおったら変やな』っていうのを感じたらやめといた方がいいと思うんです」
「そこで、自分の直感と理性が実際すり合うのか確かめたくて不動産屋さんにお願いして、弁当を持ち込んで一日中about a coffeeの物件でダラダラしてみたんです。
並行して人が通るのかとか自転車が多いのか、歩きが多いのか若い人が多いのかを見てました。
イメージも湧いてきたし、ここでいけると客観的にも見れて正解だったな思います。物件選びと同様に施工業者の選び方も僕は大事だと思います。
いろんな大工さんがいるし、僕と同じような感覚で『こういうのかっこいいな』とか『こういうのあったらおもしろいな』って言い合えて、なおかつ僕自身も工事に人手として参加させてもらえることが、僕の施工業者を選ぶ条件でした。」
「約2ヶ月間だったんですけどとても有意義で代えがたい時間だったと思います。自分のお店が作られていく過程を見ながら、それをまた自分の手で作っていくんです。
変な話なんですけど、2ヶ月以上毎日のように現場で顔を合わせてお店を作り上げていく過程で、『about a coffeeの工事終わらんといてほしいな』と思ったり、お店ができるのが嬉しい反面、どこか寂しくもありました。
よく聞かれるのは、どうして2号店の喫茶オモカゲをあの場所(宮之阪)で始めたのか。
about a coffeeを始めた頃は、2号店なんて考える余裕もなかったし、金銭的にも厳しいなと思っていました。
それでも売上が安定し、スタッフも育って順調にお店として成長している実感できた頃、2号店もできるんじゃないかなと思い始めたんです。
『喫茶オモカゲ』は昔からあるような喫茶店で、なんだかちょっと入りにくくてabout a coffeeより薄暗い感じで駅前の喧騒から遮断されたような感じにしたかったんです」
「about a coffeeと喫茶オモカゲの距離は100mぐらいでお客さんを取り合いしてるとこも少なからずありますし、スタッフも2店舗分いるわけなので、その分大変さを感じる時もあります。
だけど、2店舗とも使ってくれる人も多く、お店としての振れ幅が広がったことでできるようになったことも多いんじゃないかと思います。
またいつか僕も3号店したくなる日がくるかもしれへんけど、やりたいこともあるけど、今はしばらくスタッフを育てて自分や奥さんの代わりになるような人を作って内側も幅を広げていきたいなと思っています」
「巷でブームになっているパンケーキとかハワイアンカフェは確かに多いですが、僕はだいたいもう出尽くしてると思うし、今さら新しいことを考える能力は僕にはないんです。
でも、その中でも普遍的で愛してやまないもの、例えば一杯のコーヒーだったり、僕らのお店らしさであったり。
誰にも楽しめて誰にも真似されへんお店っていうのはやっぱり自分らしさしかないと思います。
それは音楽なのか置いてる本なのかインテリアなのかはわからないですけれど、自分がいいと思っているものをすべてお店につぎ込んで「こんなお店やったら自分も行きたいな」って思えるものを作るっていうのが独立・開業の最大の楽しみであり魅力なんかなと思います」
「最後に、今日集まってくださった方々がどういう風に独立・開業を目指しているかは今の時点ではわからないのでちょっと重い話かもしれませんが、本当に飲食が好きとか人が好きとか料理が好きでこれで食ってくんだっていう覚悟がないと開業は厳しいと僕は思っています。
僕は毎日お店のオープンからラストまで平均15、6時間店にいます。休日もあって月に2日か3日です。
休みの日でも気になるお店に行くし、本を読んでいても映画を観ていても、いつも何か店につなげようって考えています。
体力的にしんどい時もあるし、休みがないっていうのでなかなか頭が働かへんかったりもするし、でもこれって僕だけじゃなくてほとんどの経営者がこなしてることだと思いますし、何よりもこの仕事が好きだからやれることだと思います」
「だからこんなしんどいことを『楽やしええで』『ええ感じでおしゃれ』とは、なかなか言えないんです。それでもやりたいとか独立したいって言うんやったら僕は応援するし、聞かれたことは全部答えようっていつも思っています」
「毎月決まった額のお給料が入ってくるっていうのはなかなかないことです。喫茶店をやりながらゆっくり自分のペースで暮らしていきたいっていうのはもう前時代的なんかなと。
それが可能な持ち家や、違う収入源があるなら別ですが、食っていくなら本気で考えたほうがいいと思います」
「raffinee cafe」店長 豊田啓さん
「ここからはraffinee cafeの豊田が少しお話させていただきます。塩田さんの話がすごすぎて、まぁ休憩だと思って聞いていただければ(笑)
『このままではあかんな〜!』と思い、その時アルバイトしてた居酒屋や、卒業間近に働いていたとある牛丼チェーン店で長くアルバイトさせていただいたり。」
「その後は、とある大手のレストランに就職をしてそこで接客学びました。その時に感じたのは・・・『飲食ってしんどいな』ということ。
僕は自営業をやっている今は月に2日休めるか休めないかですし、当時の働いていたレストランの休みも月に4日ぐらい。1日15時間ぐらいお店にいて、手取りで20万円ないんじゃないかなという時もありました。
環境も楽しくない、もらえるお給料も良くない。これは自分を苦しめているだけだと思い、逃げるようにレストランを辞めました。
その後、当時まだ仲良くさせてもらっていたアルバイト時代の牛丼屋の店長の元で、社員になろうと決めて6年ぐらい店長として働きました。
「僕20代半ばまで雪印のコーヒー牛乳しか飲めなかった人間なんです。
妻と付き合い始めたころ、彼女は当時スターバックスで働いて「コーヒー飲んでみ!」って僕に言うんですけれど、僕は「飲めへんって!」とそんなやり取りをしていて(笑)
スターバックスには、フードペアリング(食べものと飲み物の相性)というものがあったんです。ワインと同じように、食べ物にコーヒーを合わせることができるなんて驚きでした。
僕がチョコレート好きだったので、チョコレートケーキに合うコーヒーを用意してくれて『いいから1回ケーキを食べてそのブラックコーヒーを飲んでみろ』と妻が言うんです。
その時に口の中で広がったハーモニーがすごいなと。今まで飲めなかったブラックコーヒーが飲めた感動と口の中で融合される不思議な感覚がすごく楽しくて、そこから少しずつコーヒーと食べ物に興味が湧いてきました」
「だんだん、自分もこんなことができたらいいなって真剣に考えるようになり、お世話になった牛丼屋の店長をやめる決意をしました。
自分がちょっと感動したからといってやはり知識と経験がない状態でお店はできないので、まず小川珈琲というコーヒーショップで働きながら、ドリップコーヒーについてひたすら学ばせていただきました。
小川珈琲には20種類以上の豆を常に置いているので、毎日10種類以上のコーヒーを淹れてテイスティングさせてもらって、いろんな産地などを学んでいきました。」
「raffinee cafeは実は10年以上前に交野に1号店ができてます。そこのオーナーさんと昔から交流があって、僕が小川珈琲で働いてることも知ってくれていました。
その後、『カフェを始める話があって物件がもう決まってるんだけどパートナーとして一緒にやりませんか?』とお話をいただいて、僕もカフェをしてみたい、一緒にやってくれる仲間が欲しいと考えていたので、お互いの理念が一致し2015年に姉妹店としてraffinee cafeをオープンさせることになります」
(2015年に藤阪中町にオープンした「raffinee cafe」の外観)
「その後移転し、現在は枚方高校の近くの東田宮という場所でカフェを経営しています。先月でオープン1年をむ合え、raffinee cafeは今長尾、枚方を合わせて2年になります。
今も常に変わらず入口には緑があって中に観葉植物を置いて、住宅地なのに店に入ると緑あふれる空間、それでいて時間を忘れられるところをコンセプトにしています」
(現在「raffinee cafe」は枚方高校付近の東田宮にあります)
「物件に関しては、僕らの場合時間をかけてじっくり選んだのではなくて、どちらかというと与えられた物件でお店を始めなければいけないという感じでした。
個人店を始めるのには、すごく難しいものがあって、例えばスターバックスであったり大手のカフェはほとんどの人がご存知ですよね?
それだけしっかり本部から広告をかけられるのでみんなが知っていて、オープン日もわかる。
チェーン店の凄いところは、会社のコンセプトを曲げずにいれば、自動的にお客さんが来るスタイルが構築されていることだと思います」
「個人でお店でお客様を囲い込むのであれば、まずはしっかりとした広告が大事。
1年間無給でも食べていけるだけの貯蓄がないとたぶん個人でやりたいことをしっかりコンセプトとして入れて出したいメニュー、必ず来てほしいお客様のニーズというのを全部当て込んでやるには無理なんじゃないかとここ2年で感じました。
なので僕らの場合は与えられた状況下で最初に出していたメニューっていうものを少し変えてきてます。物件の近くの環境に合わせたメニューや価格設定が非常に大事になってきますね」
(身体に優しい日替わりランチ。※メニューは2016年11月7日時点のものです)
「今の店舗の近くにあるのはまず枚方高校、そして大通りを挟んだところに産婦人科があります。
産婦人科の近くにあるカフェってどんなメニューが求められるんだろうと考えた時に、やっぱりカフェインレスであったりとかデカフェであったり、それに伴った健康食をメニューとして置いてそれを強みにしていくべきなんじゃないかと。
与えられた物件の中でやっていくためには、もちろんぶれちゃいけないっていうのはあると思うんです、自分らでお店やりたいと思った以上は。
当時よく活用していたのは、地域の商工会議所。相談に行くといろんなことを教えてもらえて、すごく勉強になりました。
もちろん申請しなければいけませんが、大型の機材を購入すると、補助金としてバックしてもらえる制度があったりします」
「あとはカフェを運営していく上で常にいてほしい人材って出てくるじゃないですか。
アルバイトばかり雇ってたら大変なので、社員が必要になってきた時に社員登用するんやったらカリキュラムを組んで座学と実技をやってそこで勉強の制度も含まれれば社員登用の制度として補助金が出ますよとか、そういういろんなところでサポートしていただけるのが商工会議所のすごいところだと思います。
必要なノウハウを教えていただけるので、今自分に足りないものを見つけていただける良いパートナーになるんじゃないかなと僕は思いますよ」
(枚方市駅から徒歩7分の場所にある北大阪商工会議所)
現場管理、人件費のコントロールとか、必要な経費、固定費いろんなものの見方がわからないので金額設定もわからないと、結果計画してたよりお金の管理もどんどん回らなくなって辞めてしまう。
もちろん経験はないけど、これから開業される方も多いと思います。
しかし、その立地にあった値段設定っていうものをしっかりと行わないと、自分の感覚だけで値段を付けてしまうのは危険です。
計算していたのは確かに経費だけど、『じゃあ、あなたはお客様が来なかった時のロスの部分まで把握してますか?』という話になると難しい」
「『原価300円だから900円で売ろう』って決めても、そこに本当にロスした部分って含まれてないですか、絶対それは出し切れるんですかって考えていったらわからないですよね。
人件費に関しても、アルバイトさんが店長と同じスピードで商品を作れるんですかということを考えて行くと価格設定は本当に難しいです。」
「家賃に関しても、3日から5日の営業日以内で回収できる家賃設定じゃないと結構厳しいです。家賃をクリアできなければ、その先がないですよね。
家賃10万円で月の半分以上過ぎてやっと10万円出たらあと人件費払えますか?食材費払えますか?光熱費払えますか?って話になるのでどんだけきつくても1週間以内、やっぱり5日までで家賃を回収できる場所であるほうが良いですね。
先ほど塩田さんが、物件を決める前にお弁当を持って1日を過ごしたって仰っていましたけれど、僕もあれは絶対必要だと思います。人の流れは朝と昼と夜と絶対違います。平日と土日も違います。そういった流れを見ていくことも大切なのではと思います」
続いて、第2部のはじめにそれぞれのグループに分かれて、豊田さんと塩田さんにハンドドリップを実演していただきました!
普段なかなか近くで見ることができないプロの技に、参加者のみなさまも興味津々。
温度のこだわりやドリップの方法を丁寧に教えていただきました!
淹れたてのホットコーヒーの香りに参加者のみなさんも思わず笑顔に。
(今回のテーマは「カフェ経営」。珈琲好きが集まりました!)
美味しいコーヒーをいただいた後は、司会のカトゥー@ひらつーを加えての質疑応答&フリートーク!
Q.経費の中で一番割合が大きいものと、予想してなかったけれど意外とかかるものを教えてください。
申請しないと後で呼び出されたりするんで、意外と費用がかかります。実際に店を開けてみないとかかる費用も変わってくるかと思うんですけれど、そういった細々したところとかそれこそ厨房機器も動力を使ったら一気にかかってきます」
Q.アルバイトを雇う上で、採用条件はどのように決められていますか?
豊田:「『なんでバイトしたいの?』って聞いて『家が近かったから』って言われたら却下ですが、でも『好きなアイドルのコンサートに冬行きたいんで頑張ってお金稼ぎたいんです』って言われたら僕は採用します。その子に目標があるから。
でもなんとなくで来た子っていうのはちょっとおもしろくないことがあったら『もういいんです私行かなくて』って急に辞められちゃうことが過去の店長時代にあったので、しっかり目標を持って働けて、うちのお店で働けるイメージができる子が僕の中での採用基準です」
塩田:「僕は、なんかこの人と働いたらおもろそうやなという直感でしょうか。それで今まで全部いい人やったかと言うと決してそうではなくて、そうでない時もありました。
採用してから1ヶ月間、about a coffeeではトライアル期間を設けていて、期間が終了したら面談をして、そこで続けるのか辞めるのかという話をしたりします。トライアルの1ヶ月は僕らの仕事に対する姿勢だったり、どうやってお金稼がなあかんっていうのを精一杯教えていくという感じです」
あとは、ブログでランチの告知をしています。普段、お店でゆっくりお客さんと話すことが難しいので、僕の人となりがわかるようにというか・・・結構ふざけた写真とかも撮ったりして」
(自家製プリンを食べる塩田さん。そんな店長のおちゃめな素顔が見れるブログはコチラ!)
「『あの店長ちょっとふざけることもできるんや』って思っていただければ(笑)でも実際に店に行ったらめっちゃシャイやん!っていうギャップが結構ウケてるみたいで・・・(笑)」
豊田:「僕のお店では『ぱど』に載せました。30〜50代の方までの主婦層をターゲットに実績のある情報誌ですので、ケーキの無料券を掲載したら、客数は一気に増えました。
最後にお二人からメッセージをいただきました!
こんな偉そうなことを言ってても明日は我が身というか、明日店つぶれてるかもしれない。
でもそれこそ僕は自営だと思うんです。
それでも明日も絶対店開けると思い続けることがが僕らの仕事ですし、それが毎月お給料もらえる働き方との違いだと思っています。
もしやるんやったらそういう気持ちでやった方が僕はいいと思うし、生きがいというか成功するためにやった方が絶対いいと思います。今日は、ありがとうございました!」
豊田:「塩田さんと一緒で今回僕も改めて振り返った時に、『この気持ち忘れてたな』とか『もっとここって頑張っていけるな』ともう一度自分を奮い立たせる機会になりました。
常に成功するために自分がこうしたらもっと良くなるんじゃないかって考えないと、良かったこれでと思った瞬間からお店って絶対に傾くので、常に喜んでもらえるために何ができるかなっていうことを考えられるようこれからも頑張って行けたらと思っています。
今後ともよろしくお願いします。ありがとうございました!」
枚方市立地域活性化支援センターでは様々なイベントや講演会を開催されています。
最後に今回のゲストスピーカーの皆さまを改めてご紹介して記事を締めくくりたいと思います。ゲストの皆さま、ありがとうございました!
塩田 雄一郎(しおた ゆういちろう)
大学卒業後、独立開業を視野に自家焙煎コーヒー店、京都の町家カフェ、ケーキ教室などで約10年働く。それらのお店で技術と経験と幅広い人脈を得ることができ、2011年に自分にしか出来ないお店をつくろう!と枚方の宮之阪で『about a coffee』をオープン。2016年には同じ宮之阪に姉妹店の『喫茶オモカゲ』をオープンする。