枚方市立地域活性化支援センター主催、お茶しながら起業についてのリアルなお話が聞ける!
第3回ひらかたビジネスカフェ
が、2018年7月15日(日)に鍵屋別館の4階ひらばコワーキングスペースで開催されました。
憧れのカフェ経営のホントのところ第3弾!
カフェ経営のホントのところ
(枚方つーしんが運営するコワーキングスペース「ひらば」で開催されました)
今回は、1年以内に枚方市内で開業した3名のカフェオーナーをお迎えして、カフェを経営するまでの経緯、実際に初めてみて大変だったことなど「気になるカフェ経営のホントのところ」についてお話を伺っていきます。
(第3回ひらかたビジネスカフェゲストのみなさま)
▶︎布野 雅則さん (Cafe nicomaru)
▶︎栗本 久乃さん (Kiccha Kohi)
▶︎田渕 公仁代さん(青い空カフェ)
ビジネスカフェでは毎回参加者のみなさんにお好きなドリンクとお菓子をご用意しています。
↓今回は、ゲストのみなさまにそれぞれのお店のお菓子をお持ちいただきました!
–青い空カフェの「お番茶プリン」
–Kiccha Kohiの「ロゴクッキー」
ひまわり油で仕上げた優しい甘さのクッキーは、乳製品と卵不使用!卵や乳製品のアレルギーがある小さいお子さまでも安心して食べられます!
– cafe nicomaruの「パウンドケーキ」
お店でも大人気のしっとり優しい甘さのパウンドケーキは、ドライフルーツやココアなど種類豊富!今回はチョコレートとクルミをお持ちいただきました!
司会を務めるのは枚方つーしんのタクワン@ひらつー!
せっかくたくさんの方にお集まりいただいたので、まずは交流を兼ねて自己紹介タイム!和やかな雰囲気の中イベントがスタートしました。
それでは、当日の様子を抜粋してご紹介します。
枚方市PTAの給食副委員長の任期中、食の大切さに触れ飲食に興味を持つ。5年間、和食とイタリアンのお店で修行し、その間に調理師免許を取得。3人の子育てを経験してベビーが居てもゆっくり楽しめるカフェを開きたいと思い、身土不二の考えをベースに、家族にも安心して食べさせられる食事がコンセプトで有機の旬の野菜や京野菜を使ったお料理が楽しめる「青い空カフェ」を17年8月にオープン。
初めまして。有機野菜や京野菜を使った「青い空カフェ」オーナーの田渕と申します。まずは、私が今のお店はじめることになったきっかけからお話させていただきます。
開業への大きなきっかけとなったのは、枚方歴史街道沿いで月に一度開催されている五六市。そこで偶然、枚方信用金庫さんが開業支援ブースを出されていて、直接相談に乗っていただいたんです。
【五六市(ごろくいち)とは】(公式サイト)
毎月第二日曜日に枚方市駅~枚方公園駅の京街道沿いで開催されている、雑貨や食べ物など毎回約200店舗の出店がある手作り市。江戸時代にあった「枚方宿」が東海道56番目の宿場だったことから「五六市」と名付けられています。
融資については、住宅ローンとは違って『融資してもらったら終わり』ではなく、そこから長いお付き合いが始まります。
信用金庫さんによってカラーが違うので、実際にお話を聞いて自分にあうところを探していくと良いかもしれませんね。
(枚方信用金庫さんの創業支援の取り組みはこちらの記事をご覧ください)
実は私、開業するのはあと5年先だと思ってました。一番下の子が小学生だったので、その子が中学か高校を卒業した後に、開業しようと思っていたのですが・・・色々なご縁が重なり予定よりも早く開業し、今は現状に合わせて、少しずつ「青い空カフェ」を育てています。
以前、枚方市PTAの給食副委員長をしていたこともあって、食の大切さや無農薬のお野菜に興味を持っていました。有機野菜って食べてみるとやっぱりすごく美味しくて。
そんな経緯もあり、いつか有機野菜をコンセプトにしたレストランを開きたいと考えるようになったのかもしれません。
開業してから1年は、お客様の動向を見てお店のターゲットや営業時間を見極める時間に当てていました。
1年考えた結果、メイン営業は平日のお昼に。座卓席に8名、テーブル席に2名、最大で10名が、今私一人でお店を回せる限界の人数です。
(店内の様子)
「美味しかったよ」そんな一言をお客さまから直接頂けるのが何よりの喜びでもありますから、今後もできるだけ人を雇わずに、自分ができる範囲でお店を続けていきたいと思っています。
また、うちのお店は賃貸ではなく一軒家を買い取って営業しています。
賃貸物件を都度都度許可をとってお店を改装するのがなんだか億劫だったのと、この場所がゆくゆく自分のものになっていくのであれば!と思い、中古の居抜き物件を購入しました。
枚方市駅から少し離れたJR沿線に店舗を構えたのは、いつか主人が畑をしてその畑で収穫した野菜を使ったメニューを出したいという思いがあったからです。
のどかで景色が良いので気に入っています。
お店を始めたばかりの頃は休むことに対して、罪悪感を感じていた時期もありましたが、今はきっちり休養をとることも大切なんだなと思うようになりました。店舗と自宅を分けた理由もそこにあります。
これはお店をはじめて分かったことなのですが、ネットや雑誌の取材が来ると、住所や電話番号など個人情報も一緒に掲載されてしまいます。個人的には住居とお店は別にしておくのが良いかなと思っていますね。
開業に必要だったお金は・・・そうですね、物件費用、内装費、あとは経営資金でしょうか。
諸費用全部込みで物件500万で一軒の中古の家を買って、内装費全部込みで200万程度を用意しました。什器や必要な小物はネットを使って安く抑えるようにしました。
(厨房に立つ田渕さん)
ちょうど去年の今頃、汗だくになりながら厨房のペンキを一生懸命塗っていました。本当に大変でしたが、あの時間があったからこそ、より大切なお店が出来上がったのだと思います。
初めの頃は他のカフェと自分のお店を比較して「どうしてうちの店は・・・」と不安になることもありました。
だけど、自分のお店の個性がすごく出てくるとだんだん他のお店が気にならなくなってくるんです。不安が自信に変わっていきます。「うちにはこれがある!」というお店のカラーを見つけて行ってもらえれば。
1年やっていても「いつからお店をやってたの?」と言われるので、私もまだまだこれからです。今後はマルシェや手作り市にも積極的に参加していきたいと思っています!
つづいて・・・
Kiccha Kohi
栗本 久乃(くりもと ひさの)さん
現在25歳。大学では社会学を専攻し、写真部に所属。約5年間、コーヒーチェーン店でバリスタとして勤務。趣味のカフェ巡りから「私ならこうする。私がやるとしたら」という思いをふつふつと抱き、独立を考え始める。2017年、カフェ開業を決意。同年秋に、母とふたりで営むちいさなカフェを枚方市にオープン。今後は雑貨販売やワークショップなどを通してKiccha Kohiを、より多くの人のサードプレイスとして提供できるよう勉強中。
「母と娘2人で営む小さなカフェ」というコンセプトの元、2017年「Kiccha Kohi」という小さなカフェをオープンしました、栗本 久乃(くりもと ひさの)と申します。
お店の場所をここに決めた理由は、まず第一に、テナント料がすごくリーズナブルだったこと。私と母の2人でも無理のない範囲でやっていけるんじゃないかと思えました。
しかし、担当の方から「本当に親子2人だけでやっていけますか?」、「価格設定は地域の方々に受け入れられますか?」などなど・・・言いにくいことや現実的な問題を踏まえて提案をされまして。
色々悩んで考えた結果、今の営業スタイルにたどり着きました。
お店作りに関しては、青い空カフェさん同様、私たちもクーラーのない真夏に、家族総出でヒーヒー言いながら店舗の漆喰塗りの作業を行いました(笑)
資金に余裕があれば、職人さんに仕上げてもらうのが理想ではありますが、お店作りの中で節約できる部分は自分たちでやってみるのも良いかもしれません。
(外観のようす)
私は、大学を卒業後アルバイト経験しかないまま、お店のオーナーをしています。ですから、大人の方と密にお話するということが今までありませんでした。
たくさん恥もかきましたし、たくさん嫌な思いもしましたし、なんでこんなこと言われなあかんねやろうと思った日もあります。
最後になりましたが、
Kiccha Kohiのショップカードにも書いてる「ちょっといい日になりますように」は私のお客様に対する思いでもあります。
今日はありがとうございました。
21歳で京都調理師専門学校を卒業後、大阪市内のイタリア料理店でサービス・料理を学ぶ。退職後、興味のあった野菜、ナポリ料理、珈琲などを専門店にて勉強。地元、長尾に『気軽に入れる、ゆっくりくつろげる場所』をつくりたいと思い、2017年11月「Cafe nicomaru」をオープン。
お店で提供するメニューにこだわりを持っています。
実際にカフェを経営して、利益が出るのかどうか・・・ここがみなさんが一番聞きたいところだと思うんですけれど、正直なかなか大変です。
自己資金と日本政策金融公庫さんからお借りしました。内装費と運転資金として100万円ぐらい残しました。
華やかなイメージを持たれる方も多い仕事かもしれませんが、飲食業である以上、カフェ経営はすごく泥臭い仕事でもあります。
大変なことは山のようにありますが、お客さまからの「美味しかったよ」という声に救われて毎日厨房に立っているのかもしれません。
何度かお話していくと色んなお話ができるかと・・・(笑)この後交流会があると聞いていますので、その時にまたお話できれば!
Q:カフェ経営をしてみて始める前と違ったギャップ、始める前と予想とで違ったことなどがあれば教えてください。
田渕さん:「今日身につけているアクセサリーがそうなんですが、多治見のタイルを使ったイヤリングを、作家さんにお願いして委託販売させていただいています。あとは、お友達がお華の先生をしてるので内装の目隠しにお願いしたりと、できるだけ色々な方に関わっていただいています」
今回新たな試みとして、参加者とゲストの交流会を開催
開業までの準備や、融資を受ける方法など、具体的かつリアルな質問が飛び交いました!
「今まで、お店を出している人は特別で、自分とは別世界の人だと思っていましたが、1年前までは私たちと同じことで悩んだり、試行錯誤されていたんだなと思うと、なんだか励まされました」という声も!
布野さん:「夢のない話ばかりしてしまいましたが、実際やり方次第だと思います。現時点でのお店の状況は厳しいですが、まだまだやりたいことがありますし、夢もあります。みなさんと一緒に、僕も頑張っていきたいと思います。今日はありがとうございました!」
栗本さん:「やりたいと思ったことを『私なんて・・・』と思わずに、どんどんトライしてみてほしいです。自分が動いた先に新たな出会いがあると思います!ありがとうございました!」
田渕さん:「ぜひ、一度挑戦してみてください。自分が動いていかなければ、何も進みません。ぜひ挑戦していただければ!」
布野さん、栗本さん、田渕さん、ありがとうございました!
以上、ビジネスカフェの様子を抜粋してお送りしました。
枚方市立地域活性化支援センターでは様々なイベントや講演会を開催されています! 最後に今回のゲストスピーカーの皆さまを改めてご紹介して記事を締めくくりたいと思います。3名のゲスト・スピーカーの皆さま、ありがとうございました!
◆地図