結局「お金」が大事！なんてわかってる！でも『ライフプラン』ってわかってる？注文住宅専門工務店がぶっちゃけ教える「家づくり迷辞典」ー Vol.5【ひらつー不動産】

「Hちゃん、あり金かき集めて考える！って息巻いてたけど、結局総予算ってどうやってだそうと思ってたの？」
（※詳しくは前回を参照のこと）

「えーっと、自分と彼の全財産と、親から援助してもらえそうなお金から頭金を算出して、残りは住宅ローンでいくら借りられるか。
それでいくらの家が建てられるか考えようかと」

「Hちゃん、それって家と土地の値段だけ考えてないか？
引っ越し代、家具代、外構費用、土地の仲介手数料、ローン手数料といった諸経費も別途かかるんだよ」

「え…諸経費ってちなみにいくらくらいなんですか？

「だいたい200万〜300万円くらいかなぁ」

「マ、マジかーーー！！！」

「でも、人によっても違うからなぁ。
あと、住みだしたら光熱費、修繕費といったランニングコストがずーっとかかる。
結局、総予算って家づくりにかかるすべてのものに対して考えなきゃならないものなんだよ」

総予算＝家づくりにかかるお金ぜーんぶのこと！

「未来のこともぜーんぶ含めて考えるってことですか！？
そんなん、わかりませんよぉ〜（泣）」

「だったら、ライフプラン受けてみたら？」

「ライフプラン？なんですか、ソレ？」

「家族構成とか収入状況とかだけでなく、これからの人生のなかでどんなイベントがあるか、どれだけお金がかかるか…それらを具体的に考えて、将来設計することだよ」

「ああ！ソレ、生命保険会社のCMとかで聞いたことあります！」

「保険会社のライフプランは、どの保険商品がぴったりかを確認するため、というのが一番の目的だよね。
他にも、ハウスメーカーや建築会社を窓口に、その会社と関係性の深い保険会社がプランを作成することもあるし、工務店が分析することもあるよ。
どこを入り口にするにしても、共通点は総予算。使えるお金の上限を知ることだね」

「僕が一番伝えたいのは、ライフプランは家を建てるためにやるものではないということ。
家を建てることって、長い人生のなかにあるイベントのひとつ。

ライフプランで改めてどんな人生を送りたいかしっかり考えることが一番大事なのであって、家を建てることだけを目的にしたライフプランは本末転倒。
だから、ライフプランの結果、建てないほうがいいっていうのもあり。家を建てるだけが人生じゃないっっ！」

「しゃ、社長…またそんな工務店として言ってはいけないことを…（汗）
と、とにかくいかにライフプランが大事かは伝わりました！

まずは、ライフプランを作成しに行ってきます！」

ーーーーーー　　数日後　　ーーーーーー

「ライフプランやってきました！」

「どうだった？」

「いやぁ、改めて思いましたけど、生きるっていろいろお金がかかるんですねぇ…。
子どもの教育資金って、ずっと国公立に通っても800万円、ずっと私学なら2,000万円もかかるとかって、そんなの考えてもみなかったですよ…（しみじみ）」

「それがわかっただけでも収穫だよ。人生の三大資金は、『住宅資金』『教育資金』『老後資金』って言われているけど、この住宅資金を全部使っちゃったら身も蓋もない。
いい家に住んでもモヤシを食べながら生きていくようじゃ、意味ないもんなぁ」

人生の三大資金のひとつ、教育資金！

豊かな老後を過ごすためにも、老後資金のことも考えないと…

「家づくりの初動で一番多いのは、

「それよりもまずは、自分のお財布の中身を確認すること。
その中からきちんと根拠を求めて予算を導き出すこと！
これがわかると、家づくりの方向性がわかるし、物事も決めやすい！」

「その根拠ある数字を出すのに有効なのが、ライフプランってことですよね。
数字は嘘つかない！っていいますもんね。

では、自分の数字はっと…4,000万円だから…

ほしい土地代＋建築費＋諸経費＋…
わぁぁああああ！総予算オーバーじゃ〜〜！！！」

「Hちゃん、落ち着いて！！
ソレ、そもそも計算の仕方間違ってるから！」

「失礼なっ。こんなカンタンな足し算、小学生でも間違えませんよっっ！
どうやったって足りんっ！キィ〜！！」

「いやいや、足し算の答えが間違ってるんじゃなくて、足し算することが間違ってるってこと。
実は、家づくりで失敗しないお金の方程式っていうのがあるんだよ」

「方程式？？
なんですか、ソレ！？」