2022年10月に宮之阪駅近くにオープンした「ゆうき訪問看護ステーション」。
こちらは枚方ビオルネ内にある「ゆうき内科」が、増え続ける在宅医療のニーズに応えるために開設した事業所です。
病院からの在宅復帰や、住み慣れた地域・ご自宅での療養生活を安心して実現できるように看護師・リハビリスタッフが一丸となってサポート。
「ご本人やご家族の気持ちに寄り添う、心をつなぐ在宅医療」が私たちのモットーです。
しかしそもそも「在宅でできる医療」について、みなさんはどこまでご存知でしょうか?
今回の記事では、
在宅医療でどんなことができるの?
どんな人が利用するの?
など「在宅医療」の基本的なところを知るきっかけにしていただきたいと思います!
意外と知らない「訪問診療」「訪問看護」について
まずは「ゆうき内科」の田中院長にお話を伺いました。
◆そもそも「在宅医療」とは?
★在宅医療とは…
病気や加齢による身体の衰えにより、医療機関への通院が困難な患者さんのご自宅に医師が伺い、診察や検査、治療などを行うことです。
多くの場合ご自宅に伺いますが、老人ホームなどの施設に伺うこともあります。
簡単にいうと
通院できない患者さんのご自宅に医師が伺って診察する
ことですね。
◆どんな方が対象?
基本的には、
・医療機関への通院が難しい方(例:脳卒中後や末期がんの患者さん)
・日常的に医療的なサポートが必要な方(例:神経難病の患者さん)
などが対象です。
◆「在宅医療」でできることは?
血液検査・エコー検査・点滴・輸血・在宅酸素・人工呼吸器・胃ろう管理・緩和ケア・看取りなど様々な検査や治療、ケアを行うことが可能です。
病院で行われる医療行為のほとんどは在宅でもカバーできる
と言えますね。さすがに手術まではできませんが…
また私たち医師だけではなく、訪問看護師や訪問リハビリスタッフ、薬剤師、ケアマネージャー、ホームヘルパーなどたくさんの専門職の手があって成り立っています。
多職種の力で支えれば、例え一人暮らしの高齢者であったとしても、在宅での療養や生活を続けることができるんです。
★こんな方が在宅医療を受けています。
・高齢で病院に通うのが難しい方
・大きな病気や骨折の後で、身体が思うように動かせない方
・精神疾患、認知症などで一人での通院が困難な方
・障がいがあり医療的なケアを必要とする方
・進行がん(末期がん)で、積極的な治療の効果が見込めず、緩和ケアを必要とする方
・自宅での看取りを希望している方
◆依頼はどんなふうにくるの?
依頼の経路は主に3つあります。
【1】病院から
入院中の患者さんで積極的な治療の効果が見込めず、自宅での緩和医療に移行する場合などに病院から直接依頼があります。
(例)脳出血後、病院でのリハビリが終わり後遺症が残っているが、自宅に戻りたい方/肺がんで様々な抗がん剤治療を試したが効果がなかったため、自宅で緩和医療を受けたい方、など。
【2】関係事業所から
地域包括支援センターやケアマネージャー、訪問看護ステーションなどからの要請もあります。(例)これまでは通院出来ていたが、足腰が弱ってきて通院困難となったことを受け、担当ケアマネージャーから連絡が入る、など。
【3】ご本人・ご家族から
ご本人・ご家族から電話などで直接依頼いただく場合もあります。
(例)いくつかの訪問診療クリニックの話を聞いて、比較検討したいのでまず一度面談を受けたい、など。
この中でも【3】は少なく、さらに訪問診療自体を知らない方も多くいらっしゃいます。
いざという時にこのような「訪問診療」という選択肢があること、また在宅医療を依頼できるクリニックがあることをまずは知っていただきたいですね。
◆「ゆうき内科」で訪問診療を始めたきっかけは?またどうして「ゆうき訪問看護ステーション」を立ち上げたの?
外来で多くの患者さんを診ていると、歳を重ねて、または何らかの病気を経て通院できなくなるケースがあります。
私たちのような地域のかかりつけクリニックは、その患者さんの一生を診る責任があると思います。ですから、通院が難しくなったら医師が患者さん宅に伺う「訪問診療」も必須だと考えています。
昔はかかりつけの医師がご自宅に往診に伺うことはよくありましたが、今は往診に対応する医師が少なくなりましたね。
またコロナ禍の影響で在宅医療のニーズはさらに高まっています。
ほとんどの病院が、新型コロナの感染状況によって入院患者さんの面会制限を実施しています。
入院中、ご家族が患者さんと十分に面会できないことはよくありますし、また最期に立ち会えなかったというケースもあります。
そういった背景もあり、住み慣れた我が家に戻り、家族と一緒に最期を迎えたいという患者さんが以前に比べ増えているように感じます。
このような在宅医療のニーズの高まりから、ゆうき内科は開院時から訪問診療を積極的に実施していますし、ゆうき訪問看護ステーションの立ち上げにつながったわけです。
◆「ゆうき内科の訪問診療」と「ゆうき訪問看護ステーション」の違いは?
「訪問診療」というのは、月1~2回、医師が定期的な診察を行うことを指します。
ちなみに急な発熱時などに臨時で対応する際は、「往診」となります。
まとめると、予定を組んで医師がご自宅に伺うのが「訪問診療」、臨時で伺うのが「往診」です。
しかし、医師だけで患者さんを支えることは不可能です。
訪問看護・リハビリスタッフの専門的知識、スキルも組み合わせることで、患者さんに何倍も手厚い医療、ケアなどを提供できます。
もちろん医師から訪問看護・リハビリスタッフに指示することはありますが、逆に訪問看護らから得られる情報もたくさんあり、日々助かっています。そういった情報があるからこそ、適切な診療が可能となります。
質の高い在宅医療を行う上で、訪問看護ステーションは不可欠なので、「ゆうき訪問看護ステーション」を立ち上げました。
もちろん、地域にはたくさんの訪問看護ステーションがありますので、ゆうき内科は様々な訪問看護ステーションと連携しています。
逆に、ゆうき訪問看護ステーションはゆうき内科以外の様々な医療機関と連携しています。
◆枚方市内で訪問診療をお願いできるクリニックは他にある?
枚方市内に、いくつもありますよ!「枚方 訪問診療」などで検索してみてください。
ちなみに、訪問診療を実施しているクリニックでも症例によっては対応できない場合もありますのでご注意ください。
※「在宅医療・介護連携電話相談窓口」などもご活用ください。
当院では常勤医師3名の体制で24時間365日対応しています。
エリアとしては枚方市内全域(一部市外も対応可)をカバー。
疾患としては、末期がん・神経難病含めどんな病気でも対応していますし、点滴・胃ろう・輸血・在宅酸素・呼吸器・緩和ケア・看取りなど様々な治療・ケアに対応しています。
気になることがあれば気軽にご相談くださいね。
◆訪問診療を行うえで大切にしていること
訪問診療の依頼は、原則、全て引き受けます。
時々、難しい病気や状況の場合もありますが、患者さんの「自宅に戻りたい、自宅で過ごしたい」という想いがあるのであればそれが最優先です。訪問診療の依頼に対する返事は、私としては「はい」か「YES」しかありません。
例えば、余命が1ヵ月しかない末期がんの患者さんがいるとします。
当院がその患者さんの訪問診療依頼を断ると、別の訪問診療クリニックに決まるまでに数日を要してしまいます。余命1ヶ月の患者さんにとっての数日はとても貴重です。
貴重な1日1日を少しでも大切に、有意義に過ごしてしていただくためには、迅速な判断が必要です。だから返事は「はい」か「YES」なんです。
特に終末期の患者さんには残された時間の中で、「何がしたいか」をできるだけ聞くようにしていますね。
「趣味の●●をもう一度やりたい」「思い出の●●に行きたい」などの希望があれば、医療や看護、介護で様々な知恵を持ち寄り、あらゆる方法を駆使して全力で叶えるお手伝いをさせていただきます。
★例えば…
・ご主人と思い出の桜を見に行きたい
介護タクシーなどを利用し、看護師の付き添いのもと外出を実現。
※もちろん出発前に医師が全身状態を確認。途中で状態変化があった場合のリスクマネジメントも含めて周到な準備、綿密な計画が必要。
・ご家族みんなでたこ焼きパーティ!
喉を詰めたり、誤嚥したりしないよう、具材の切り方を工夫する、食べる姿勢を調整するなどご本人・ご家族と作戦会議。
・寝たきりになってしまったが、大好きなプロ野球の中継をみたい
クリニックからプロジェクターを貸し出し、天井にTVが映るように工夫。
◆「ゆうき内科」の訪問診療の強みを教えてください。
当院の訪問診療は、30代の医師3名がフットワーク軽くご自宅まで伺います!
他の医療機関から「自宅での療養は難しい」と訪問診療を断られたようなケースでも、当院なら検討可能な場合もあると思います。まずは気軽にご相談ください。
通院が難しくなった時、我が家で過ごしたいと思った時、ゆうき内科や訪問診療のことを思い出していただければ幸いです。
★訪問診療のご相談はコチラ
【ゆうき内科】
072-807-7300
【ゆうき訪問看護ステーション】
072-805-9160
※当法人では一緒に働く仲間を募集しています(詳しくはこちら)
専門性の高いきめ細やかなケアが強み。利用者さんの「やりたいこと」を全力でサポート
続いて「ゆうき訪問看護ステーション」で働く理学療法士の谷さん(左)と、看護師の田中さん(右)にもお伺いしました。
◆「ゆうき訪問看護ステーション」って、どんなところ?
訪問看護ステーションとは、訪問看護を行う看護師やリハビリスタッフなどが在籍している事業所のことです。
職員は訪問看護ステーションを起点として利用者さんのご自宅に出向き、状態観察や医療的ケアなどのサービスを提供します。
ゆうき内科をはじめ、様々な関係機関と連携して24時間365日対応していますよ。
※サービスを受けるには、主治医が作成する「訪問看護指示書」が必要
◆「ゆうき訪問看護ステーション」の雰囲気は?
仕事をする時は責任を持って仕事をする、遊ぶ時は遊ぶ、メリハリをつけながら働ける職場だと思います。
スタッフでお花見に行ったり、時には休憩時間に大縄跳びをしたりする時もあります(笑)
話し合いの場も多く、スタッフ間でコミュニケーションを取る機会も多いです。
利用者さんの対応は担当制になっているんですが、個人で抱えるのではなく、事業所のみんなで一緒に考えようというスタンスです。
◆ちなみに「ゆうき内科」の田中院長の印象は?
フットワークが軽く、利用者さんのためになることならすぐに「それを取り入れよう!」と言ってくださる先生ですね。
以前は別の職場で訪問看護の仕事をしていたんですが、田中院長と一緒に患者さんの対応にあたる機会があり、その際まさに「利用者さんファースト!」というポリシーを感じ、驚いた記憶があります(笑)
そんなご縁もあって一緒に働かせてもらえることになったのは嬉しいですね。
訪問看護ステーションのことも自分たちスタッフにほぼ任せてくれているので、信頼してくれていると感じる分、頑張らなくてはいけないと気が引き締まりますね。
◆「ゆうき訪問看護ステーション」で行っているサービスは?
【主なサービス内容】
食事・トイレ・入浴などの介助・指導
点滴・吸引
胃ろうなどの医療的処置
お薬管理
呼吸リハビリ・在宅酸素・人工呼吸器などの管理
ターミナルケア
住環境へのアドバイス
介護・認知症の相談
在宅医療との連携
内容は多岐に渡り、医療的処置だけでなく個々に合わせたお薬管理、時には入浴介助や気分転換の外出などといったことにも対応しています。
あとはご家族の話を聞いて介護負担の軽減に努めたり‥。
リハビリスタッフも在籍しているのでリハビリにも特化できますし、専門性の高いきめ細やかなケアが強みです。
いろんな専門職のスタッフが集まっているので、意見を交換するなかで新たな気づきが生まれるのも楽しいですね。
◆利用の流れと費用は?
下記を参考にしてください!
◆訪問看護・また在宅医療の魅力は?
働く側としては、利用者さんと関わる時間が長く信頼関係が築きやすいのが魅力ですね。
私も病院で勤めている時があったんですが「患者さんと同じ目線に立つ」と言っても、白衣を着ている医療従事者が優位になることが多いように思ったんです。
それが在宅医療になるとガラッと立場が変わり、今度は利用者さんのご自宅に私たちがお邪魔させていただく立場になるんですよね。
まずは関わらせてもらえることが有難いですし、その方らしい生活を大事にしながら、その場でできるサービスを提供するのは看護師としてやりがいを感じます。
またご自宅の方が、利用者さんに気軽に要望をおっしゃっていただけるように思います。
病院とは違い、限られた設備の中で利用者さんの状態に適した関わりをしなければならないので大変なこともありますが、 少しの工夫と専門的な知識・経験があれば意外とできないことはないなと!
ご家族だけではどうして良いのか分からなくても、私たちを頼っていただければ在宅でも色々なことができるし、その方法を一緒に考える時間はとても有意義です。
◆印象に残っている利用者さんのエピソードはありますか?
私が印象に残っているのは…脳卒中で片側がマヒして、思うように身体を動かせないままご自宅に戻られた方がいたんです。
その方は「自分の足で外を歩きたい」という目標があり、私が最初にお身体を見させてもらった時、足に付ける装具や杖があれば歩けるだろうと思ったんですね。
それで装具を作成して、杖をレンタルしたら、今では家の周りを3周ぐらい歩けるようになって!
その利用者さんが目標にしていたことができたとき、私も大きな達成感があります。
利用者さんもすごく喜んでくださったんですが、当然その方が受け入れてくれなければ出来なかったことでもあるんですよね。
だから私の提案を信頼して受け入れてくれたことが、すごく嬉しくて。
その利用者さんは、毎週、谷さんが来るのを楽しみに待ってくれていますよね。
ありがたいことですね。
私が印象に残っているのは…神経難病で思うように身体が動かせなくなっていく方がいて、最初に関わらせていただいた時のご本人とご家族の希望が「自宅でお風呂に入りたい」だったんです。
最初はご自身で伝い歩きをしてなんとか入ることができたんですが、徐々に歩くことが難しくなり、看護師一人の介助では入浴が厳しくなってきたんです。
そこで、歩く介助は理学療法士が、身体を洗うのは看護師がサポートするようになり、今も希望を叶えられていることは嬉しいですね。
住み慣れたご自宅での入浴は難しい、と諦める方も多いのですが、そんなことはありません!
少しの工夫と専門的な知識・経験があれば、そしてゆうき内科などの医療機関との適切な連携があれば、利用者さんの希望の実現は珍しいことではありません。
これがまさに、訪問看護のやりがいだと感じます。
◆最後に読者の方にメッセージをお願いします。
実は、自分の父が最近末期がんで亡くなり、最終的に病院での最期を選んだのですが、もし近くに「ゆうき内科」と「ゆうき訪問看護ステーション」があったら、住み慣れた自宅で最期を迎える選択肢もあったなと思います。
というのも、手前味噌ですが今の職場では利用者さんの決めた最期の過ごし方を全力でサポートする!という様子を目の当たりにしているので…。
だから「ゆうき訪問看護ステーション」に限らず、「訪問看護」「訪問リハビリ」といった選択肢があることをまずは知ってもらいたいですね。
病気になると、療養の場所や治療方針などについて、色々な選択肢が出てくることがあります。どの選択が正解・間違いということはありません。
ご本人・ご家族が悩み、選んだ道が正解だと思いますので、そのご意向に寄り添い、ケアさせていただきます。
「住み慣れた我が家で最期まで過ごしたい…」という状況になった時、「ゆうき内科」や「ゆうき訪問看護ステーション」を思い出して、ご相談だけでも結構ですので、気軽に頼っていただければ嬉しいです。
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072-807-7300
【ゆうき訪問看護ステーション】
072-805-9160
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意外と知らなかった「在宅医療」のお話。
お話を聞いていて、私タクワンは看取りなどの話もあり「さぞ大変なお仕事なのだろうな」と考えていましたが、不思議とみなさん大変だというコメントはなく、やりがいを持ちながら明るくお話をされていたのが印象的でした。
誰もが直面するかもしれないその時に備えて、この機会にご家族と話し合ってみるのも良いかもしれません。
必要な方にこの記事が届いてほしいと願っています。
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