枚方の知られているような知られていないような新たな魅力を発掘していくべく、枚方市役所と枚方つーしんがタッグを組んでお届けしている文化財シリーズ!!
枚方市役所×枚方つーしんで、枚方市内の知られざる文化財の魅力をお届けします。
これって、つまり一言で言えばなんなん!?
っていうのを枚方市教育委員会の文化財課の方に教えてもらうという企画です。
さて、今回の登場人物はこの3名
川嶋さん
奥様がもともとひらつー読者。
以前文化財担当部署に在籍していたとき、奥様と知り合った。最初のデートは大阪南港ATCで開催された「三内丸山遺跡展」とのこと。奥様はそのことを未だに根に持っているとか…。
枚方市教育委員会事務局文化財課
井ノ上さん
柔らかな雰囲気が魅力的。
丁寧でわかりやすい解説に定評がある。
井ノ上さんが社会科の先生だったらもっと成績良かったかも!
と思わせてくれます(笑)
枚方つーしん
くら@ひらつー
枚方生まれ、枚方育ちのアラサー。
約30年枚方にいた割に枚方については詳しくない。
好奇心は旺盛なので、きっかけがあれば楽しめるタイプ。
今回の文化財コラボ企画は、
厳島神社・東高野街道編です
「あ、川嶋さんからLINE来た。なになに…。」
「やっほー今度の取材は『厳島神社』集合でよろしくね〜。
じゃ、また現地でー!」
「ん?厳島神社って…広島…やんな?広島集合!?いや、そんなまさか
ちょっと調べてみよ」
「あ、『厳島神社 ひろしま』って入力しようと思ったら『厳島神社 枚方』っていうのが候補に上がってる!きっとこれやな〜〜〜」
「川嶋さん、厳島神社って言うから危うく広島に行くところでしたよ〜(笑)」
「ハハハ、ごめんごめん!」
枚方の厳島神社、地図ではこちら↓
「しっかし寒いなぁ・・・ブルブル」
取材は1月に行ったので寒々しい写真が続きます
「えいっ、足跡つけちゃお」
「まぁ雪は雪でキレイよな。厳かな雰囲気が出るわ。あ、足跡もつけられるしな(笑)」
「確かに。はぁ〜、なんだか心が洗われます」
「雪の話は置いておいて、厳島神社のお話を。まず入ってすぐのこちら…実は本殿ではないんですよ。」
「えええー、入ってすぐやし立派やからこれが本殿かと思ってました!騙されたっ」
「せやろ、せやろ〜?『厳島神社』って書いてあるしな〜。」
「じゃあ、本殿はどちらに・・・?」
「隣に階段がありますので、こちらを上っていったところにあります。」
「おや、2つありますね この2つは何が違うんですか?」
「はいっ、屋根の向きに注目〜」
向かって左側の厳島神社本殿は、一間社春日造っていうもので、奈良の春日大社の旧本殿を移してきています。その名も『春日移し』。春日造は春日大社の本殿と同じ屋根の形をしているんです。
一方で、重要文化財である向かって右側の末社春日神社本殿の方は一間社流造で左側の建物と屋根の造りが違うんです。」
「一間社については、以前くずは編でハッチが取材したものがあるのでそちらをご参照ください。(あの時私は若かった…!)」
「あのカッコイイ『X』みたいなやつも春日大社と同じなんですか?」
「あ〜、良い質問!良い質問やねんけど、それはめちゃくちゃ専門的な話やから今日はやめとくわ。」
「えっ もしかして、わからへんだけなんちゃいます〜?」
「ギクッ!いや、ホンマ細かい所見だすと専門用語も沢山あってな・・・ほなアレ見てみ〜『Ω(オメガ)』とか『Λ(ラムダ)』みたいな形のところ。」
他にもな〜、屋根の下から出てる木を垂木(たるき)って言うんやけど、ここみたいに垂木がいっぱい並んでるやつは繁垂木って言ったり。ホンマに用語が多いねんで。」
「へ〜、わかりました。なんかややこしそうなんで今日はやめときます。」
「ホッ。」
「えっと、そういえば説明板を見ていなかったので、説明板がある場所に戻りますね。」
「ううううーん・・・」
「ううううううううううーん・・・。川嶋さぁぁぁん、一言で言うとっ!?」
「せやなぁ、厳島神社は…」
「さっきも言ったけど、『屋根の形に注目!』やな。」
「屋根の形にも注目なんですが、形以外にも注目して欲しいところが!実はこの説明板に書いてあります。」
「ひわだぶき〜・・・?」
「要するに、檜の皮を使って屋根を葺く工法のことです。じゃあ、また上に戻って、実際に見てみましょうか。」
「あっ、ホンマや。屋根のところをよく見たら全然違いますね!」
「修理をした当初はすごくキレイやったんですけど、だいぶ色褪せてきました。」
「平成6年に解体修理されたんで、20年以上前やね。色褪せてきたりすると地元の方からきれいにしてほしいとかの要望はあるんですが、重要文化財なのでいろいろ手続きとかあるんよね。」
「重要文化財の解体保存修理は他の修理に比べると、よりお金がかかるんですよ。1個1個丁寧に外していって使える、使えないというのを選んでいかないといけないんです。
使えない材料にしても、例えばちょっとだけ切って接木(つぎき)したらこの木は残せるとか、とことん使うようにします。」
「ひょえ〜、大事にされてる感!ちなみにそれってそういう専門の職人さんがいるんですか?」
「宮大工さんっていう専門の方ですね。大工になったら誰でも宮大工にもなれるんじゃなくて、宮大工専門の工務店に就職しないといけないんですよ。」
「そうなんですね〜。でも大事な仕事!」
「あ、さっきの説明板でちょっと見てました!確か室町って書いてた気が…。」
「そうですね、建築年代は詳らかではないんですが、第1段くずは編でも取り上げた交野天神社本殿と共通する様式も見られるので、室町時代中期のものだと考えられています。」
「交野天神社は室町時代って書かれてるねん。建築様式とかは年代によって特徴があるから、他の建物と関連させて推測するんやで。」
「へぇ〜、なんかクイズみたいで面白くなってきました笑」
「色々と知識が増えてくると、見るべきポイントがわかってきて楽しいんですよ。」
「まずは今日の知識を活かして、他の神社でも屋根のチェックとかしてみてや〜。」
大阪府枚方市尊延寺5丁目9-11
map
「ところで、お腹すいたんですがこの近くで何か食べられるところってないですかー?」
「しゃーないな、俺のとっておきのお店を教えたるわ〜!」
ちょっと寄り道ポイント!をご紹介
(ちなみに川嶋さんはラーメン好きという事で、ほぼラーメンです(笑))
ひらつーグルメ記事はこちら(「和幸亭」の『厚切りハネ芯セット』)
その2・興龍
中国出身のスタッフさんが営む中華料理店。
ひらつーグルメ記事はこちら(「興龍(こうりゅう)」の『ラーメンセット』)
その3・白馬童子 枚方店
1号線沿いにあるラーメン店。なんと翌朝5時まで営業しています。
ひらつーグルメ記事はこちら(「白馬童子 枚方店」の『しあわせラーメン 半チャンセット』)
住所
枚方市出屋敷元町2丁目3番3号
営業時間
11:00〜翌5:00
(ラストオーダー午前4:30)
電話番号
072-898-2688
定休日
年中無休
駐車場
あり
タバコ
午前11:00〜午後3:00まで全席禁煙
関連リンク
食べログ
※営業時間・価格等は記事作成時点での情報です。詳しくはお店に直接ご確認ください。
※メニュー等は2016年5月13日時点のものです。
その4・麺正
国道1号線沿い出屋敷西町にあるうどん店。カレーうどん推し。
ひらつーグルメ記事はこちら(「麺正」の『肉カレーうどん』)
住所
枚方市出屋敷西町2丁目16-1
営業時間
11:00-22:00
電話番号
072-849-0202
定休日
水曜は15時閉店
関連リンク
食べログ
※営業時間・価格等は記事作成時点での情報です。詳しくはお店に直接ご確認ください。
※メニュー等は2018年2月10日時点のものです。
こちらは総合体育館。
地図ではこちら
「はい、目的地はこことちゃうで〜。ちょっと歩くからな〜。」
「えー、そうなんですか?寒いし室内が良かった。。。」
くどいようですが、取材は1月に行われました。くらが極度の寒がりなのではありません。むしろ暑がりです。
「お〜寒ッ!ブルブル・・・
川嶋さん、マジでこんなところに何があるんですか。総合体育館で運動している方が良かったんちゃいます〜!?(寒くてイラついている)」
「ちょいちょい、そんな事言わんとってくれよ〜 なぁ、井ノ上さんも何とかゆーてーや。」
「寒い。お腹すきましたね。」
(こ、こいつら・・・!)
「ほらほら、着いたで〜!はい、寒いしちゃっちゃと写真撮りまーす!」
「イェイ!着いたぞ〜〜〜」
(写真になったらえらい機嫌ええやん。もう笑ろてまうわ(笑))
地図ではこちら
「ここは東高野街道(出屋敷地区)です。」
「えーっと…この石柱にいつ建てられたかが書いてあるねんけど…」
「う〜ん…ちょっと読みづらくなってますね。」
「ぐぬぬ…なんか悔しい…あっ見えた!
明治…33年!3月て書いてあります〜〜〜!」
「東高野街道(出屋敷地区)は平成27年に整備されて、こちらのポケットパークもできたてです。そこに明治33年に建てられた石柱を移設しているんです。」
「そうなんですね〜!石柱を移設するって大変そう…。」
じゃあ川嶋さん、ここもズバリ一言で言っちゃいましょうか!」
ちょうどそれが河内長野の辺りで合流して、そのまま紀見峠(地図黄色部分)を越えると高野山に行けるという道になってます。」
「枚方は、有名な『京街道』だけじゃなくて、『東高野街道』もあるぞっていうのを知ってほしいですね。」
「なるほど〜。でも『東高野街道』って言っても街道っぽい道って途切れ途切れですよね。ず〜っと街道っぽい道を歩いて行けたらもっと楽しそうなのに。」
「そうですね。でも、新しい道の建設などによって、街道が残っているところは少ないんですよね。
ちなみにこちらは出屋敷地区ですが、茄子作地区にも一部街道が残っています。」(枚方市公式HP『東高野街道』)
「ほな、せっかくやし歩きましょか〜。」
「あっ、公園が出てきた!」
「なんだかレトロで可愛いですね。」
「ほんと!最近の公園ってこんなに可愛い遊具があるんですかね〜。私の時代は…ブツブツ…」
「ここはお寺やね〜。『円通寺』さん。お寺に表札があるってなんか新鮮やな(笑)」
平安時代の終わり頃から、高野山参詣が盛んになり、多くの人が行き交う道となりました。
今も古い佇まいが残っている部分は少ないですが、当時の人々の気持ちになって、高野山に向けて歩いて行くのもいいかもしれませんね。」
「そっか〜、そんなことまで考えたことなかったけど、道にもいろいろな歴史が積み重なっていて興味深いですね」