ローカルメディアで食べて行ける?理想の組織のあり方は?全国のメディア運営者5人によるぶっちゃけトーク【ひらつーレポ】

イベントレポート1

イベントなどに実際に行ってご紹介する【ひらつーレポ

昨年2017年11月18日(土)に枚方T-SITEで開催された、
全国のローカルメディアを枚方に集める一大イベント
 ローカルメディアサミット2017 
presented by ライブドアブログ

の様子を遅ればせながらレポートします!(告知記事はこちら
GW期間を使って、当日の様子を4回に分けてご紹介して行きます
今日はラスト、4本目。
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▽1本目をまだご覧になっていない方はぜひこちらからどうぞ。
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最近よく聞く「ローカルメディア」って一体何?月間約100万PVのジモコロ編集長 徳谷柿次郎さんが考えるローカルメディアと編集のお話【ひらつーレポ】

▽2本目はこちら。
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執筆方針は愛とノリ!宮崎のローカルメディア「テゲツー」と、自慢したくなるポイントをくすぐる情報を発信する「しがトコ」のお話【ひらつーレポ】

▽3本目はこちら。
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全国を飛び回り珍スポットを紹介しまくる「東京別視点ガイド」と枚方つーしんを一歩引いて客観的に見てみたらの話【ひらつーレポ】

「ローカルメディアサミット2017 presented by ライブドアブログ」は、去年初めて開催したイベント。
ローカルメディアサミット

日本各地で注目を集めるローカルメディア運営者の皆さんに集まっていただき、編集の方針やどのように運営しているのか、継続してやっていくために重要な収益のことなどが聞ける、一日限りのスペシャルイベントとして開催しました。


ロゴ2

第1回目の開催となる今回は、枚方つーしん編集部が発起人となって、全国の注目ローカルメディアの運営者さんにお声がけし、企画をし、募集したところ、今ローカルメディアを運営している人・これからはじめたい人・地方 / まちづくり / 地域活性化に興味がある方など、全国から約40名以上のご参加をいただきましたー!

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参加者の集合写真。1日を通してとても盛り上がりました!
ローカルメディアやまちづくりなどに興味がある方は、ぜひご覧下さい。
開催概要

枚方T-SITE
4階吹き抜けのイベントスペースで行いました。

▽当日の流れ

◇午前の部
開会
・基調講演「ローカルメディアとは?これからのローカルメディア」
・ゲスト紹介

   ジモコロ (編集長 徳谷 柿次郎さん)→1本目
 ・宮崎てげてげ通信 (会長 長友 まさ美さん)→2本目
 ・しがトコ (編集長 林 正隆さん)→2本目
 ・東京別視点ガイド (編集長 松澤 茂信さん)
3本目
 ・枚方つーしん (代表取締役 原田 一博)3本目

・トークセッション

◇午後の部
・協賛企業のPRタイム
・グループごとにテーマトークワークショップ
 ①ローカルメディアの役割
 ②コンテンツ、どうやって面白くするか
 ③ローカルメディアの今後
 ④マネタイズについて
・振り返り・ワークショップ後のまとめトークセッション
閉会
今回は上のオレンジのマーカー部分のトークセッションの様子をご紹介します。

トークセッション 

前回までの5メディアの自己紹介が終ったところで、登壇者5人とほんちゃん@ひらつーによるトークセッションが行われました。
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(左から、枚方つーしんのほんちゃん(司会)・枚方つーしんの原田・東京別視点ガイドの松澤さん・ジモコロの徳谷さん・しがトコのさん・テゲツーの長友さん)

ほんちゃん:今回全国対象のメディアと、地方に特化したメディアがうまく混ざったなと思うんですが、実際にやってる人たちはどれぐらい意識されてるのか、難しさってどのぐらいあるのか気になったんですけど、例えばしがトコの林さんは滋賀に特化されてますよね?

:完全に特化しています。
広がりの部分で言うと言っても滋賀県民130万人がターゲットになるんで、全国民の中で言った時に知れてる数の部分に対しての訴求になってくるところがあるだけに、それがデメリットかなと。

長友:でも、枚方つーしんが枚方市だけに特化してこうだったら夢あるよねー!

ほんちゃん:滋賀県、宮崎県は『県』ですけど枚方市は『市』ですもんね(笑)ひらつーさんは市に特化して苦しいなと思うことはなかったですか?

ローカルメディアサミット-72

原田:いや全然それはなかったですね。
やっぱり深掘りですよね。僕もそうなんですけど、年に1回でも自分ちの近くのものすごいコアな記事に出会った時はすごいテンション高まるんですよ。それだけであと1年間ひらつー見れるんですよね。離れた所の記事はへぇ〜で終わるんですけど(笑)

ほんちゃん:逆に全国を相手にしていると、ネタのチョイスってすごく大変じゃないですか?

徳谷:そうですね。もうどうしようって思ってますね(笑)日本が広すぎて。
移動もあるんですけど、出会った順番にしか記事を作っていけないので、例えばお仕事でこの土地行ってほしいっていうのを入れすぎるとそっちの記事ばっかりになって、本来自分が一番好奇心強くやりたいのができないとか。
だから気が狂いそうですね(笑)

要は全国を対象にローカルメディアをやるって難しいですし、いくら日本に1億人いてもジモコロを1億人が見るわけがないので、どっちがいいのかちょっとよくわかんないです。行ってみないとわからないし3年やっててまだ47都道府県行けてないんですよね。

:もう滋賀は来られました?

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徳谷:まだ僕は行ってないんですよ。滋賀出身の人に書いてもらった滋賀の記事はあるんですけど。
その点でも松澤さんは1,000ヶ所、1,000ヶ所行くと髪の毛そうなっちゃうんですか?(笑)

松澤はい、なります(笑)
自分もそのネタで言うと、ネタ自体っていうよりもそのネタをどう扱うかが最近結構難しくて、自分のああいう扱い方ってハッキリ言って何割かはバカにしてます。

それはもう言い逃れできないと思うんですけど、それを上回るリスペクトがあると思っているので、バカだからおもしろいもんだからバカにしてない、なんてとても言えないんですよ。

1ヶ月福島に住んでるとトラブルがこことここで起こってるとかもっと人を呼びたいとか言ってきてるけど結構なんかあるぞみたいな。

それを自分たちがどこまで踏み込んでここを変えていこうってつもりなのかっていうのが結構問われ続けてて、今までのスタンスを崩さないんだったらそのトラブル込みででもおもしろいよねっていう野次馬根性でいくか、トラブルと思ってるから解決させなきゃいけないのかどうなんだろうなっていうのを1ヶ月ずっと考え続けてるような感じ。

結果、冷徹と共感の間というか一種知らねーよというのと、とはいえやっぱ感情乗ってきちゃいますからそれはそれで好きって気持ちも乗せつつ、いいバランス取ろうかなと思ってるんですけど、そこ難しいなっていうのは、その地方でやってると応援一辺倒でいけるじゃないですか。
どうなんですかそこは。どう取り扱われたらうれしいですか?

ほんちゃんネタとの距離感ですよね。

:それは地元でやっててもたぶんそうで、うちは滋賀を自慢したくなるっていうところでポジティブな表現でやっていくことを主に置いてはいるんですが、そこできれいごとばっかり書いててもっていうところがあるし、じゃあいかにおもしろく見せていくかっていうところがあって、そういう時に滋賀を完全にディスる記事は書けるんですけどそれって何か違うし。そのバランスっていうのは中でも気にしてる部分があります。

長友根底に愛を持つっていうのがすごく大事だなと思っていて、(東京別視点ガイドを)見ていてすごい愛があってクスッと笑えたりユーモアがあるから私は不快感を全然感じなかったです。だから是非宮崎にも来てほしい(笑)

原田:うちは「枚方愛してる」っていう言い方はしてないです。
やっぱりそこ入ってしまうと特定の人や特定のところに偏ってしまったりするのでそこはあまり意識しない方がいいのかなって僕も本田(ひらつー元編集長)も思ってましたね。
記事についてはおもしろいっていうところを1つのテーマにしてるので、読んでいる方が不快に感じるっていうのは極力避けてます。

事故のことはニュース記事としてアクセス集められるんですけどそれを見て悲しい気持ちになる方もいらっしゃるので、書くとするならその事故や天災に対してどういう対策があるかとかそういう情報としての加工の仕方をしたり、その辺は気をつけてます。
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ほんちゃん:情報も人の記事なのか出来事の記事なのかによっても大きく変わるかなと思ったりもするんですね。さっきの別視点ガイドで言うと場所だったりの記事なのか、でも結局店主のおもしろさに寄っていったりするじゃないですか。

かといえ今度ローカルに特化していくと人だけじゃなくて出来事とかイベントとかそういったもう少し無形なものに対する記事が多かったりして、そうなると関わり方がまただいぶ変わってくるのかなっていう気はしますね。人やったらその人と信頼関係さえあればある程度おもしろく書いてもいいような気がするんですけど。どうですか?

松澤:そうですね(笑)
最初は自分なるべく人と話さないようにしてたんですよ。それはフェアじゃないと思ったからというか、自分の記事を読んで行った人ってたぶん自分ほど店長さんに話しかけるわけないんで、自分が味わったおもしろさが味わえないと思ったんですよ。あまりにも話しかけたり積極的に関与しようとすると。

だから関わらないで向こうから得られるだけのおもしろさで書こうと思ってたんですけど、最近はもういいやと思って結構グイグイ中入るようになってきたら、外面、イベントとか場所とか無形のものに思えるものでも結局誰か1人2人は必ずキーマンがいてその人たちの思いが乗ってきてるんで、そうなってくると何事もすべて人なのではと最近は思っちゃってます。

ほんちゃん:別視点ガイドはどうやってネタを収集するんですか?

松澤:いろんなガイド雑誌買って気になるのをGoogle Mapでピン打ってたりしたんですけど、最近は自分はここ行きたくないんで代わりに行ってきてくださいみたいな読者とか友達に言われて(笑)

でも書けないんですよ。行ったはいいものの書けないような場所が結構多くてそういう所って。あまりにも荒れすぎてたり、こういう場で話すのにはふさわしくない感じの所が結構多いです。

ほんちゃん:じゃあ結構お蔵入りが多いんですか?

松澤:お蔵入りもそこそこありますし、その辺のお蔵入りのバランスをわからずにものすげー炎上したこともあるんで(笑)だんだん学んできました。

ほんちゃん:これまでみなさんの中でこんなこと困ったわーとか大変やったわーっていうようなことあったりしますか?

:ひらつーさんにお聞きしたいんですけど地域を特化してると付き合いの中でこれ書いてくれみたいなことがすごく出てくるんですよ。本当に書きたいものとのバランスってどうされてますか?

原田:それ最初多かったんですけど、うちが良かったのは編集の本田と広告とかビジネス寄りの僕って担当分けてたんですよ。で対外の窓口僕にしてたんで僕がいろんな方と会ってつながった時に書いてくれって頼まれるじゃないですか。それで本田に持っていったらやっぱりおもしろいっていう基準に達してなかったらアウトなんですよね。

で申し訳ないんですけど枚方つーしんのテイストとはちょっと違うっていうのを丁寧に説明してお断りしていくとやってるうちに「これ書いてほしいけどたぶんひらつーやとちょっと無理やな」ってわかってもらえるようになるんですよ。だから最初の段階で断るっていうのはすごい大事かなと思いますね。

長友お金のための仕事をしないっていうのは結構大事かなと思っていて、ちゃんと経済を回すことも大事なんですけどうっかりお金のためだけの仕事をやっちゃうと本来やりたかったことがやれなくなる感じがしてて、体力ない時はやっぱりお金に目がくらむこともあるかもしれないんですがそこをちゃんとNOと言える勇気を持ち続けることはすごく大事だと思います。

ほんちゃん:全国はそういうしがらみ的なことはあったりしますか?

ローカルメディアサミット-75

徳谷:しがらみはないですね。最初からやりたいことしかやらないっていう方針を立てているのでそこはブレずにやれてます。そういう意味ではジモコロはお金の部分がある程度安定しているので、その中でどれだけいいもの作るかなんですよね。

ほんちゃんお金が安定してるとある程度ちゃんと絞ってできるっていうのはあるんですか?

徳谷:そうですね。

ほんちゃん:逆にお金の面が不安定やった時代は大変だった?

長友:今でも不安定です(笑)

徳谷:自社でやってたりするとやっぱりそこはなかなかお金とっちゃうとバランス崩れるし、どうやって食ってんのかなーって。松澤さんどうやって食ってるんですか?

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松澤ギリギリ食えてるレベルをずーっと続けてますし、借りれそうな人からはとことん借りますけど(笑)
借りれそうな人っていうのがまたネックで貸してくれそうな雰囲気を出してくる人って結構いるじゃないですか。でも誰からでも借りていいかって言ったらダメじゃないですか。借りるって恩を受けちゃうから返さなきゃって思っちゃうんですよね。

だから最悪自分にめちゃくちゃなこと要求してきたとしても付き合いきれるって人にしか借りないようにしてます。一生付き合うぞってつもりの人からしか借りないようにしてますし、仕事もそんな感じでやりたいなと思っていて、かなり無茶な要求してきてもこの人だったらずっと一緒にやっていきたいと思う人だけとやりたいと思ってるんですけど、たぶんそううまくはいかなくなるんでしょうね。

原田:個性というかキャラクターが出てくるとそういう人たちが集まってきますよね。
広告を出していただいてるところもひらつーのテイスト知ってるんで、うちはよく「営業してない」って言うんですけど、営業できないんですよ。

ひらつーのテイスト知らないとこに営業かけて出してもらったら、向こうの考える広告とこっちの考える広告が全然違ってくるんで、お互いにとって反応出ないんですよ。でもうちのテイストに身を預けていただいたらマッチするんで同じ内容でも効果が出てきますね。

:さっきひらつーさんの売上のグラフを見てびっくりしたんですけど、あそこまで売上をあげていけるっていうのはローカルメディアをこれから始めたいと思ってる方がここにおられたらすごい夢のある話なのかなと思いますし、うちもそうやってきちんと階段上っていこうと今やってるところです。
けど、たぶんそこのサービス設計とかサイトの方針とかっていうのはこれから勉強していかなあかんなと思ってます。テゲツーさんはどうやってお金回してらっしゃるんですか?

長友:私たちは雇用してないんですよね。どっちかって言うとボランタリーにやってきてました。
基本的には自分たちの行きたい所に行って記事を書くっていう形なので、どこでごはん食べようと取材に行こうとやればやるほど時間とパワーとお金を使ってるっていう状態だったんですね。

それは宮崎の魅力を発信したいっていう仲間でやってるのでそれはそれで良かったんですが、持続可能にしていこうとした時にやっぱりそれでは続かない現状が出てきました。じゃあどうやって持続可能なものにしていくかって言った時に雇用しちゃうと雇用するための仕事を作んなきゃいけなくなるなと思って。

それができてるのがすげーなと思うんですけど、これからは自分の足で立ってる人たちが思いを持ったプロジェクトで緩やかに集まっていくっていう風になっていくといいなと思っています。

例えば自分でお給料も決められるし、上司・部下っていう関係性もなくフラットな組織づくりをやりたいなと思っていて、テゲツーはそれが一番しっくりくるんじゃないかなと思っています。
柿次郎さんの会社が今個人事業主の集まりですごい優秀な人たちがギュッと集まってやってる運営がこれからやってみたいなと思う組織形態なので、そこのおもしろさと難しさなどあれば是非聞いてみたいなと思います。

徳谷:株式会社Huuuuっていう会社が僕が1人社長で1人専属のアシスタントがいます。
彼も雇用はしてなくてフリーランスなんですけどアシスタント代を固定で払って僕から発注して書いた分プラス他からの個人の仕事もやっていいよっていう感じ。ここから先はおまえ次第やぞってちょっと追い込みながら。でも現状半年やって全然30万40万みたいな感じで、それはまぁ僕の会社に来てる仕事を一緒にやるっていうところでどんどん上積みしていくと。

ジモコロはライターの名前とか顔が出やすいので結構個人の仕事とか来やすくなるんですよ。
すると彼自身の仕事も増えてっていうところで、プラス他の5人はもともとフリーライターで成り立っていたりしたんですけど、要は仕事の筋をどれだけ増やしてあげるかがたぶん、ある意味僕は親方のポジションですよね。

いかに仕事をつくるかっていうところで僕はジモコロとBAMP2つあるので定量的に仕事はつくります。プラス広告系の相談が来たらその都度彼と彼が今空いてそうで向いてるなと思ったら2〜3人選んで、プラスカメラマンを外から引っ張ってきて回して僕が搾取するっていう(笑)いい搾取ですけどね(笑)

▽ジモコロのメンバーのみなさん。
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これはメリットとして雇用しなくていいので例えば5〜6人を雇うなんて相当難しいですし、ただ彼らにとってはデメリットがないようにはしてます。
一応福利厚生がチャットワークっていうツールの有料プランと(笑)Dropboxの容量無制限のやつと、あと名刺。名刺がなくなったらタダで送ってあげる。
要はフリーランスの人って結構名刺のデザインがそこそこの感じで使っちゃうんですよ。デザイン性がまず生まれないんですよフリーランスには。

ほんちゃん:本人の限界がありますからね。

徳谷:だから一応株式会社Huuuuって会社名が入ったプロに頼んだデザインがしっかりした名刺を持ってると交渉がしやすい。でフリーランスの人に交渉上手な人は少ない。

ほんちゃん:仕事なくなるのが怖いですからね。

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徳谷:その時に株式会社Huuuuっていう法人格を間に挟んで僕が見積もりの相談にタダでのる。普通に個人で受けるより法人を通した方が見積もりも上がるよねって。仕組みとしてそうなんで。

それをうまいこと利用してもらう。というように明確にメリットを渡して、あとはお茶したり飲みに行ったら僕が全部出すとか(笑)親方っぽいこともやりつつ、あとはフリーランスってどうしても孤独感がつきまとうので常にチームでやる。もし風邪ひいて体調を崩したら他に人が請け負う。そういう信頼感を作っていけばまぁもとからフリーでやっていた人であれば。

ほんちゃん:そうですね、フリーの一番の怖さは自分の代わりがいないですもんね。

長友:フリーランスで働いてる人はいっぱいいるじゃないですか。そこから仲間にしていく基準みたいなのってありますか?

徳谷:僕はやっぱり地方取材なので1泊とか2泊一緒にいてもストレスを感じない人ですね。人付き合いの原点的なコミュニケーションがとりやすい人ですかね。だから現状知り合いとか友達みたいな人が多いですね。

ほんちゃん:雇ってくれとは言われないんですか?

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徳谷:弟子になりたい!とかそういうのは来るんですけどそこまでの時間はないので(笑)
そこまではできないですけどちょうど12月にそれをもっと拡大しようと思ってパラレル親方っていう僕みたいな親方が今東京でこれからすごい増えるんですね。周りでなんですけど。
親方を4人集めてライター候補の人を集めてそれぞれの親方が2〜3人ずつ声掛けるんですよ。

親方が1対1で与えられる仕事って月に1〜2本、ということは教育の機会も1〜2回じゃないですか。するとなかなか伸びない。それはやっぱり会社内にいないので。

それを親方4人で1人の弟子をシェアしたら4倍にできるんじゃないかなと思って。一緒にやってる親方から来た仕事の例えばアシスタントが受けきれないってなったら孫に仕事とか機会渡して、チームの仕組みをだんだん複雑にしていくと結構やることが増えるんじゃないかなって。まぁまだ構想段階なんですけど。

ほんちゃん:そういう形の親方が増えればできるって話ですもんね。

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徳谷:そうなんですよ。親方によって全然教え方が違うので4人の親方が持ってる仕事の筋も違いますから。親方同士の連携が生まれたら親方も仕事が来やすい。要は東京で編集プロダクションとかの数が少ないのにメディアがどんどん増えていってて、編プロに行かずなんとなくメディアとフリーで仕事ずっとやって伸びないっていう人が世の中山ほどいるんですよ。彼らも教育の機会求めてるので教育の機会もセットで。

ほんちゃん:メディアの数が多い少ないっていうのは東京と地方でまた変わってくると思いますけどね。枚方で親方いっぱいつくるとしたら完全にあふれますからね。そういう意味では形態も地域によってさまざまですね。枚方つーしんさんは雇用されてますもんね。

原田:掛け持ちの記事1本いくらっていうのは最初の段階では合わないというかやっぱり継続性が大事なので継続していかないんですよね。
枚方にもうちょっと違うメディアがあればいろんなスイッチできると思うんですけそこが難しいので雇用するのは大きいかなと。少なくても80%以上枚方つーしんのことを考えてもらえるっていうのも1つですし、イベントとか何かする時にマンパワーっていうのが大きくていろんなことができるのでリアルの場とかそういう展開っていうのは強みになりますね。

こういうリアルの場で読者さんがライターの顔を見ると身近に感じるというかそれによって人のつながりっていうところになるので、媒体とのつながりから人とのつながりになるとより深いものになるっていうのはすごい感じてますね。ローカルメディアにとってライターの顔出しって大きいかなと思います。
誰が書いてるかわからない情報の気持ち悪さってどんどん広がってるんかなって思うので。顔出しNGであれば横顔とかイラストとかそういう工夫があればいいかなと思います。

▽ひらつーメンバー。
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長友:私宮崎県でやっててもすごい知ってる感じで声かけられたりするんですけど、枚方市でやってたらみんな知り合いみたいにならないですか?

原田:読者さんなかなか声かけづらいみたいで情報提供とかで取材、プライベートに関わらず見ましたとかは来ますね。そこはおっしゃったような広がりっていうか、やっぱり枚方なのでより高いのかなっていうのは思いますね。

ほんちゃん:見ている人が身近にいる確率高いですからね。

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:さっきのライターの話で言うと、テゲツーさんもそうかもしれないですけどアマチュアの人で滋賀のことを一生懸命発信するお手伝いしたいんですっていう人が多いんです。
そういう人たちにどう仕事を振るというか、大学卒業して書く仕事したいんです!って人に来られてもしがトコだけでは食えへんでみたいなとことかもどうしていくかみたいなところが今1つうちのテーマではあります。
たぶん東京のライターのつながり方と地方のライターのつながり方って何かいろんな形があるのかなと今聞いてて思いました。

ほんちゃん:書きたいものにものすごいこだわりを持ってるライターさんも中にはいるんですか?

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徳谷:もちろんいますけどこだわりがある人はある程度実力がある人なので。なんとなくライターになりたい人が増えてるんですよ。

僕はプロ意識が高い記事とアマチュアイズム的なものがそんなに読み手にとったら関係ないと思っていて、逆にアマチュアっぽい方が親しみがあって読みやすいとか絶対あって、東京の広告業界の中でのWEBメディアでプロとしてライターを育てるっていう土壌にいると、どうしても求める水準が高くて背負っちゃうと人を選ぶ基準が高くなってそこのマッチングができないんですよね。

だからパラレル親方みたいなわかりやすいものをつくって20〜30人集めるのもちゃんと書類審査というか、原稿がいいか経歴、キャラクターがいいかっていう。でもまぁ雇用した方が早いとは思います。ただ僕二拠点生活しててオフィスがないんですよ。でも人育てるってなると1つの場所がないとちゃんと面倒みきれないんでそこは悩みというかデメリットですよね。

松澤:オフィスに住めばいいんですよ。俺オフィスに住んでますもん。3階建ての一軒家なんですけど3階をオフィスにして1階2階に俺と社員住んでますもん。

徳谷:やだな〜(笑)
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ほんちゃん:東京と長野の二拠点生活ってどういう頻度で行ったり来たりするんですか?

徳谷:週1ぐらいで行き来してます。長野3日東京2日地方2日東京2日長野4日みたいな。ずーっとだから腰も痛いですし、充電器がすごい増えていくし。

長友:うちもちょっと変わってて夫が松島で私が宮崎なので遠距離結婚で月に1回1週間ぐらい帰ってきてくれてその間は子供の面倒を見てくれるので私は子供を連れてけない仕事をやって、基本的に育児を頑張ってます。
自分が人生の実験をするのとメディアって発信することでそれをおもしろいって言ってくれる人もいらっしゃるので、自分の人生を実験台にしたい人にはすごいおすすめです。

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:うちも嫁がライターをしてるのでしがトコを始めた頃は子連れで行けるカフェを特集したりしてました。それも取材で行くというよりは普通に行ってめっちゃいいやんってなったらその場で交渉してっていう。そうやってやるからリアルな情報にどんどん入っていけるし、読者の方にもリアルに楽しんでもらえるのかなと。

長友:あんまり仕事と思ってない(笑)

ほんちゃん:ここから先の展望みたいなのってみなさんありますか?

長友:私松澤さんのお話聞いてやってみたい!と思った。1ヶ月どっかに住むって。

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松澤:自分たちの場合は1ヶ月間福島県にいて最初の2週間はあちこち福島県内の宿とかエアビーとかいろいろ泊まったんですけど最後の2週間は中ノ沢温泉っていう温泉街の温泉旅館に逗留し続けました。
1日4回ぐらい温泉入ってました。安く泊まってるから暖房付けてくれないんで。温泉入って体があったかいうちに書いて冷えてきたらまた入ってのくり返しで。

いろいろ行きたいですね。海外とかも行きたいんでなんとか台湾とかでスポンサーとれないかなと思ってるんですけど。フィンランド行きたいんですよね、僕サウナ好きなんで。

徳谷:僕はWEBメディアをずっとやってるのでWEBメディア以外のことをやりたいですね。
1つが地域の名産品とかお土産をつくるとか、触れるものとか食べれるものとか。あとは雑誌とか文化的なことを発信して数字の世界から距離を置きたい。

それがもし評価されれば全然違うこともできるはずなので、それはクラウドファンディング使ってもでもいいですし今時のやり方で35歳の僕が今できることをバーって詰め込んでやれたらいいなと思ってます。いろいろ新しいことは来年はやりたいなと思ってます。

:テゲツーさんの寺小屋だったり別視点のツアー的なやつとかひらつーさんもそうですけど、やっぱりリアルな場をどこまでやるかっていうのはずっと課題に思いつつ、僕もWEBの人間なんでついつい後回しにしちゃってやりたいなと言いながらできてないので、今日改めてひらつーさんの三角形の図見てあれってほんとにあるべき形だなと思ったのでそこはやっていきたいなと思ってます。

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長友:やっぱり手触り感のあるものがいいなってすごい思うんですよね。
私はすごい仕事が大好きな人間で朝から晩まで仕事をするっていうのをずっとやり続けてきたんですけど、妊娠して体的にも時間的にも制約が出てきた時に、この限られた時間でやりたいことって何だろうって思った時に、手触り感のあるものをすごくやりたいって思ったんですね。

それはその場だったりとか人が変容するところを見れるものだったり、テゲツーがあって良かったって言っていただけるようなものに育てていきたいなって思います。1人でできないことがたくさんあると思っていて、今日ここに書きたいって言ってもらえるっていうのはすごくそういうものにできたらいいなって思いましたし、テゲツーに関わると人生がより豊かになったっていう風なものにどんどんしていきたいなと思いました。

今日たくさんのヒントをいただけたことをすごくうれしく思いますし、このあとみなさんとお話しながら持って帰れるものをいっぱい見つけられたらいいなと思います。

松澤:雑貨屋をまず開きたくて、結構海外の店に行くとクソみたいなおもちゃいっぱい売ってるんでそれを売りたいっていうのがありますし、あと珍スポット結構先物つくってる人が多いんで流通に流したらめちゃくちゃ売れそうってものいっぱいあるんですけど、売りっ気のない人たちが多いんでそれを代わりに売りたいっていうのがありますね。
そうすると人手が必要なのでうちは社員は増やしていきたいっていう方針でいます。ひらつーさんぐらいの規模感にはしたいですね。

原田:個人的なところが大きいんですけど、僕会社つくった当初から枚方で大きな音楽フェスをやりたいってずっと言い続けてて、世界的なアーティストに来てもらって、枚方の淀川の河川敷の川の上にステージ浮かべてっていうのを思い描いてます。

世界的なアーティストが来たらみんな思うことが1つあると思うんですよ。「なんで枚方なん?!」って(笑)だから音楽フェスに限らずその「なんで枚方なん?!」って思わすものをいかにつくっていけるかっていうのがうちの会社の今後の1つの形というか、そこを目指していくことがローカルメディアというところの地域の枠にとらわれないということと、地域の可能性を高めていけるっていうのがあるので、地域にあるものをしっかり取り上げていくのも1つなんですけど、「なんで枚方なん?!」っていうのを思ってもらうっていうのが今後の1つのテーマですね。

以上、午前の部の様子でした!

おまけ。

ワークショップの様子

午後の部では、参加者がA・B・C・D・Eの約10人ずつの5グループに分かれて、各テーブルにゲストが入り、テーマトークを行いました。

テーマはこちらの4つで、時間は約30分ずつ。

①ローカルメディアの役割
②コンテンツ、どうやって面白くするか
③マネタイズについて
④ローカルメディアの今後

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▶︎今回は「えんたくん」という丸いダンボールに丸い模造紙を置いて、それぞれが話した内容や思ったこと、考えたことを自由に書き込んで行き、最終的に話した内容が記録されるというツールを使用しました。

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えんたくんをみんなのひざに置いて、みんなで円になって実施しました。

そのワークショップの内容はローカルメディアサミットの公式サイトでご紹介しています。
もしよろしければこちらからご覧下さい!

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最後の集合写真。
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〜参加者の感想〜
何より人に出会うことが最大の収穫です。
ネット上でしか見ていなかった人たちに実際に会うことが出来、やりたい事がめっちゃ増えました!

この行間じゃ言い表せないぐらい、勉強になりました!
勉強になりすぎて爆発しました。

今となっては有名な方々ですが、立ち上げ時などの話は参考になりましたし共感が持てました。
とても良い機会だった。できれば後半に動きがあると良かった。
ローカルがローカルでなくなる雰囲気がありました。
狭かったけどそれが良かった。

感動しました。
熱気があって良かったです。

実際にローカルメディアを運営されている方と直接お話ができ、大変参考になった。今後のテーマで自分たちができることを考えていきたい。

次回参加するときにはメディアをやっていたいです。

めっちゃ面白かったです

第2回またやってください!

すごく刺激的で楽しかったです!自分にもメディア運営できそう!と思えました。実用的なお話を沢山お聞き出来て良かったです。

既に地域でメディアを実践されている方の地域愛や熱に感動しました。ラボの事業展開についても参考になりました。

全国からたくさんの方にご参加いただき、本当にありがとうございました!!最後に改めて、たくさんのお話をしていただいたゲストのみなさんの紹介で締めくくりたいと思います!

ゲスト紹介

【参加メディア】
(1)ジモコロ (編集長 徳谷 柿次郎さん)
(2)東京別視点ガイド (編集長 松澤 茂信さん)
(3)宮崎てげてげ通信 (会長 長友 まさ美さん)
(4)しがトコ (編集長 林 正隆さん)
(5)枚方つーしん (代表取締役 原田 一博)


(1) ジモコロ編集長

徳谷 柿次郎(とくたに かきじろう)さん

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1982年生まれ。大阪出身の編集者。全国47都道府県のローカル領域を編集している株式会社Huuuuの代表取締役。どこでも地元メディア「ジモコロ」/小さな声を届けるウェブマガジン「BAMP」の編集長をダブルで務めている。最近、長野と東京の二拠点生活を始めたばかり。趣味はヒップホップ、カレー、コーヒー、温泉。

 ▽ジモコロ
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(クリックでサイトに移動します)



(2)東京別視点ガイド編集長
松澤 茂信(まつざわ しげのぶ)さん

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1982年生まれ。観光会社「別視点」代表。2011年より日本中、世界中の珍スポットを巡りはじめ、「東京別視点ガイド」でレポートしはじめる。現在巡った珍スポは1000ヵ所超え。2016年1月に観光会社「別視点」を立ち上げる。

▽東京別視点ガイド
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(クリックでサイトに移動します)


(3)宮崎てげてげ通信会長
長友 まさ美(ながとも まさみ)さん
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 「経営者もスタッフも幸せにはたらく会社づくり」をテーマに、企業研修、チームビルディング、エグゼクティブコーチングを実施。宮崎を拠点に、日本全国で、強いチームづくりをとおして、社会問題の解決を行う。
 人材育成、組織開発の手法を地域づくりにも活かし、キーパーソン育成、新商品開発WS、まちづくりWSなどを行う。

 自身もプロジェクトチームの立ち上げ、推進を多数行う中の一つが、宮崎の魅力を世界に発信するローカルWEBメディア「宮崎てげてげ通信」(テゲツー!)
 人と人を繋げ、宮崎を豊かにすることを願い、取材・執筆・情報発信、チャレンジをうみだす場づくりなどを行う。ジャーナリズム・イノベーション・アワード2016優秀賞受賞。

▽宮崎てげてげ通信
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(クリックでサイトに移動します)

テゲツー!寺子屋の写真
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(4)しがトコ 編集長
林 正隆(はやし まさたか)さん
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1981年滋賀県守山市生まれ。大学在学時よりWebサイト制作に携わり、デザイナーとして5年間経験を積む。2009年よりWebディレクターとして企画・設計を始める。2010年から大阪のWebマーケティング企業にて、大手鉄道会社ポータルサイトや飲料メーカーキャンペーンサイトなどの企画制作やWebマーケティング支援に携わる。

2012年、地元の滋賀県にて独立し、Webマーケティング専門のプロダクション「プラスエイチ・ワークス」を立ち上げ。同年、“滋賀を自慢したくなる”をコンセプトとしたローカルメディア「しがトコ」を開設。Facebookを中心にSNSでのシェアを設計し、開設1年でファン数が1万人を突破、滋賀県No.1のファン数を誇るメディアとなる。

▽しがトコ
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(5)枚方つーしん代表
原田 一博(はらだ かずひろ)
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1981年大阪府枚方市生まれ。2008年株式会社morondo創立。
学生時代より株式投資をはじめ起業するまで個人投資家として過ごす。
2008年に起業し、10年より「枚方つーしん」を本田一馬(共同経営者)と運営。
2015年枚方市総合計画審議会委員。
「枚方つーしん」(通称ひらつー)は大阪府枚方市に特化したローカルメディア。月間約240万PVのウェブサイトのみならず、リアルでのコワーキングスペースの運営やマルシェの開催なども手がける。

▽枚方つーしん
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関連リンク
ローカルメディアサミット presented by ライブドアブログ(公式サイト)
ジモコロ(公式サイト)
宮崎てげてげ通信(公式サイト)
しがトコ(公式サイト)
東京別視点ガイド(公式サイト)

企業協賛
株式会社LINE(公式サイト)
ことりっぷ(公式サイト)
INCLUSIVE(公式サイト)
株式会社シカケ(公式サイト)
コワーキングスペースひらば(公式サイト)

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