昨年現役を引退し、JFL3年目のFCティアモ枚方の新監督に就任した二川孝広さん。
「ふふふ」と笑う姿が可愛らしく、こちらも一緒に笑ってしまう不思議な魅力を持つ二川監督に、2023年FCティアモ枚方の展望を沢山語ってもらいました。
取材場所:2023.2.22@四条畷グラウンド
2月22日は二川の日!?
ー今日はよろしくお願いします。
突然ですが、今日はなんの日か知っていますか?
え?2月22日…222…
ふふふの日?二川の日ですか?
ー二川の!?それもいいかも(笑)
実は“にゃんにゃん”で、猫の日です。二川さんは猫派ですか?犬派ですか?
犬派ですね。犬の方が人懐っこいイメージがあるので。
ー犬を飼っていたんですか?
いえ全然(笑)
欲しいなという時期はありましたけど、やっぱ世話のことを考えたら全部そっちにいっちゃうんで止めました。
ーひらつーといえば枚方、枚方といえばひらパーなのですが、高槻市のご出身なので行かれたことはありますよね?
小さい頃には行っていました。なんか人形やっていますよね。
ひな人形?なんかそういうの。
ー菊人形ですね(笑)
菊人形(笑)そんな時期に行った記憶があります。
ー最近は?
2021年のイルミネーション以来行っていないですね。
ー個人的に子ども達さんを連れて行かれてないですか?
あ!あれ、行きました。トミカ博かなんか。
「いや、無理でしょう」から監督を引き受けるまで
ーいつから監督を意識していたのですか?
言われるまでは、意識していなかったです。
指導と言っても子どもの指導者かなと思っていたんですよ。イメージ的に。
大人をやるというよりは子ども達の監督指導者。
ーそれが「無理です、できないです」とならずに『やってみようかな』となったのは?
最初は「やっぱ無理です」という気持ちが強かったですよ。
いや、無理でしょう。僕なんかが(笑)
ーいやいや、監督というのはやはり背負うものが大きいので「無理」と思う方も多いと思うんです。そこを説得されたのですか?
説得というか…武田(現GKコーチ、昨シーズン6試合を監督として過ごした)が監督をコーチ陣と一緒にやっていく姿をみて、このやり方やったら自分も出来そうやなと考え方が変わっていったというのもあります。
1人で考えるのではなく、コーチ陣とコミュニケーションをとりながらやることを決めていますね。最後に決めるのは自分ですけど。
ーJリーグの監督はこんな感じなのですか?
いや、人によると思います。
自分で全部やりたい人もいれば、こうやってコーチ陣とやっている人もいると思います。それはほんと人それぞれじゃないですかね。
ー「監督になります」と発表されてから、だいぶ経ちましたが周りの反応はどうですか?
どんな感じ…笑ってる感じじゃないですか(笑)
ー年末に田中英雄さんをインタビューした時「二川監督、すごく楽しみにしています」とおっしゃっていました。
ふふふ。
そういう人もいますけど「どうなるかおもしろ半分」というところかも知れないね(笑)
ーご家族はどうでしたか?
いやーーそこまで反応がなかった感じでしたね。
最初「できんの〜?」ぐらいは言われた感じはありますけど、そこまであんま言ってこなかったですね。僕に興味ないんです(笑)
ーそんな事ないですって。
頼りになる監督になれる自信はない
ー選手から監督になって何か変わりましたか?
やっぱりスタッフの立場で見るのと選手として中で見ているのでは、違うなと。
選手達の見方とか全然感覚が違いますね。
選手時代はそんな全体をみている感じではなかったんで、そこはやっぱり違いを感じますね。
ー全体を見るのは、難しいですか?
難しいです。
ボールの局面をみているだけじゃダメだし、いろんな違う部分の出来ているとこ、出来てないところやディフェンスラインだったり細かいところを他のコーチ陣が気づいていて、僕が気づいていないところもあったりするんで、見方が違いますね。
ーそうなんですね。たくさんコーチがいて頼りになりますね。
ほんとに(コーチ陣が)いなかったら成り立ってない。
ー毎日の練習でどんなところを見ているんですか?
いやまぁ、その時々の練習で見方は違いますし、個人個人がどういうスタイルなのかと最初は見ました。特徴だったり、良さだったり。マイナスを直していくというよりは、どうやって良さを引き出していくかを考えていました。
ーどんな監督になりたいとかありますか?今まで、いろんな監督の下でやって来られたので、こんな人みたいになりたいとか、例えば頼りになる監督になりたいとか。
頼りになる監督になれる自信はないですけど(笑)
選手達が楽しくやれるような状況をつくっていきたいなとは思っています。プレーや試合中にしても窮屈になるようではなくて、選手たちがのびのびと考えてやっていけたら、そういう状況をつくれるようにはしていきたいと。
ー型にはめるとかではなく…
ある程度はありますけど、それ以上のところは自分たちのアイディアだったりそれぞれの良さを引き出していって欲しいなと。
僕がそういうタイプなので、元々そんな型にはまっているタイプじゃないんで。
ーそうですよね。びっくりするようなプレーをよくされていて「え?ここでそうする?」ってことを観ていて思っていました。そういうのってアイディアがフッと浮かんでくるのですか?
そうですね。イメージが。はい。
ーそんな選手になって欲しいですか?
いや、みんながみんなそういう訳ではないので、それぞれの良さを出して欲しいですね。足の速い選手だったり、ドリブルが得意な選手だったり、いろんな特徴があるのでそういったところを引き出していきたいなっていう。
ー今年は、昨年の主力は残したようですが、新加入選手が16人、残った選手が15人と半分選手が変わりました。
そっか16人、15人で半分か。
ー今年はチームの平均年齢が若めですね。
若くても意欲的に取り組んでくれる人ばかりなので、楽ですよ。やってくれるから。
ー若いといっても大学卒業の選手が多いのでしっかりしていますか?
していますね。おそらく。プライベートは知らないですけど(笑)
午前中に練習して午後は仕事をしているので、あまり遊ぶ時間はないかもしれないです。
なので、自然にしっかりした選手になると思いますよ。
ー今年は、選手寮ができたとか。新加入した選手のほとんどが入っているようですね。寮生活だと1人暮らしよりはサッカーに集中できる環境が整っているので一体感を感じますか?朝から晩までみんな一緒にいるわけですし。
一体感、んーー元々いたメンバーと新しく入った新人は…どうだろう。なれてんのかな。まぁ試合を重ねていくうちに一体感は出てくると思いますけど。
ー一体感が早くできてくるかも知れませんね。
そうなっていかないといけないですね。
ー二川監督は、どんなサッカーを目指していかれるのですか?
攻守にアグレッシブに戦って欲しいというのがあります。ただボールを持つだけでなくゴールに迫っていく迫力だったり、そういうのをたくさん増やしていきたいなと思いますね。
ー楽しみですね。
そうですね。どこまでやれるのか。
まずは目の前の試合、結果的に優勝を
ーでは、JFLで選手として活躍されていたので、どんなチームがあるかご存知だと思います。気になるチームはありますか?
気になるチーム…やっぱりHONDA FCですね。まだ一回も勝ってないのかな。
ー勝ってないですね。引き分けもなかった…。
JFL初年度は1-2、次が1-7。去年が0-2、1-2でしたね。1-7の試合はJ-GREENでしたね。
あれは地獄やった、見ていられへんかった。
ーやっぱり、HONDA FCが気になりますね。強度が違いますか?
やっぱり、JFLでずっと優勝争いをしているチームです。
チームとして出来上がっているし、強度も高いですし、ほんとに完成されているチームでしたね。
(J1の)川崎フロンターレとHONDA FCがトレーニングマッチをしていい試合だったと聞いています。
それだけHONDAは強いってことですよ。
ー開幕戦がFCマルヤス岡崎ですよね。FCマルヤス岡崎については、どう思われますか?
マルヤスについても元HONDAの監督がやっているというし、いいチームになっていた印象もあります。組織的に戦っている感じもありますし。
まぁ、でも勝っていくだけなんで。そういう相手に強度高く、時間も作りながら、ゴールをとっていけたらなと思います。
ー開幕戦はたまゆら陸上競技場ですものね。
はい、ホームですね。プレッシャーもかかります。
ー今年の目標を教えてください。
ほんと、目の前の試合を1試合1試合勝つつもりで戦って、結果的に優勝できればいいなと思います。
ふふふ。
ー二川さんのファン・ティアモのファンの方へのメッセージをお願いします。
今年は選手ではなく監督として戦っていくので、応援して頂きたいと思います。
よろしくお願いします。
ーありがとうございました。
始終笑みを絶やさずインタビューに対応してくれた二川監督でした。
じっくりと話してくださる時もあれば、「ふふふ」と笑ってはぐらかすような二川ワールドの時もあり、すっかり二川監督に魅了されました。
昨年は最終16チーム中13位と苦しんだシーズンでしたが、二川監督が率いる2023年のFCティアモ枚方は、どんな闘いを繰り広げてくれるのでしょうか。
さて、JFL開幕は3月12日(日)13時キックオフ。場所は「たまゆら陸上競技場」です。
対戦相手は、昨年5位のFCマルヤス岡崎。
お時間ある方は、ぜひ現地「たまりく」へ。
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