「いつか起こる」と言われている東南海・南海地震ですが、もしこれが東日本大震災と同じマグニチュード9.0だった場合、浸水域が枚方市にまで及ぶことがわかったそうです。
↓ニュース記事
東日本大震災復興構想会議の委員で、関西大社会安全学部の河田恵昭学部長が試算したそうです。なんでも東南海・南海地震がM9.0だった場合、大阪湾に押し寄せる津波の高さがこれまでの想定(M8.4)よりも3メートルも高い5.5メートルになるそうな。
他にも東南海・南海地震についての対策などいろんなことが内閣府HPに載ってます。
「東南海地震」と言ったり「南海地震」と言ったり「東南海・南海地震」と言ったりするのは別の大地震が同時に起きる可能性が高いからのようです。過去にも江戸時代に東海地震・東南海地震・南海地震が同時に起こった「宝永地震(→Wikipedia)」というのがあります。宝永地震のときはさらに富士山の噴火もあったそうな。恐ろしいですね…。(→宝永大噴火 Wikipedia)
なぜマグニチュードの想定が0.6上がっただけで津波が倍以上も大きくなるのかというと、マグニチュードというのは数字が1上がるとそのエネルギーは約31.62倍、2上がると1000倍になるので規模が全然違うからです。Wikipediaにそのエネルギーの違いの比較表が載ってます。
M | TNT(爆薬)換算 | 例 |
---|---|---|
6.0 | 15,000t | 広島に投下された原子爆弾 |
7.0 | 48万t | Mj7.0(Mw6.6):福岡県西方沖地震(2005年) Mj7.3(Mw6.9):兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)(1995年) |
8.0 | 1,500万t | Mw8.3(Mj8.0):十勝沖地震(2003年) |
9.0 | 4億8,000万t | Mw9.0:東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)(2011年) Mw9.1~9.3:スマトラ島沖地震(2004年) |
マグニチュード Wikipedia、TNT換算 Wikipediaより作成
爆薬に換算してもそれぞれのエネルギーの大きさはあまりピンと来ませんが、大きさの「違い」はよくわかると思います。M8.3もM9.0も大地震であることに変わりありませんが、規模が全然違うんですね。
今回試算されたM9.0の地震で発生する津波では大阪市がほとんど水没し、さらに淀川をさかのぼって枚方にも浸水被害がでるとのこと。ニュース記事に浸水域の予想地図が載ってますが淀川のまわりですね。
阪神大震災のときには枚方も相当揺れたので、東南海・南海地震でもかなり揺れるんだろうなとは思ってましたが、まさか枚方に津波が届くとは思いませんでした。浸水域の地図では枚方が終端なので浸水といっても被害はそんなに大きくないんでしょうけど、M9.0という地震のすさまじさが感じられます。