「南海トラフ巨大地震」が起こった場合の大阪府の市町村別の建物被害・人的被害の推計結果が公表されています。
まず南海トラフとは、四国~東海地方の南にあるでっかい溝(= トラフ)のこと。トラフとは日本語だと「海溝」よりは浅い「海盆」というそうな。
↓の水色のラインです
(南海トラフ巨大地震の地震像(PDF) 内閣府 より抜粋)
ここが地震多発地帯で、過去に周期的に大地震が起きて大きな被害が出たという歴史があるため、将来的にもいつか巨大地震が起こるだろうと予想されているわけです。(→南海トラフ Wikipedia)
この巨大地震について、内閣府が全体的な被害想定をしていますが、今回大阪府が府下の各市町村にまで落としこんで推計したものが公表されました。そこにもちろん枚方市も入ってますのでピックアップしてみます。
まず枚方の最大震度は6弱(国公表資料では6強)だそうです。他の市町村もすべて6弱か6強のどちらかになってました。
被害を想定するにも、どの時間帯に起こるか、すぐに避難したかなどによって変わってくるので、複数のケースから最大ケースを抽出してるとのこと。
→市区町村別の被害想定(人的被害・建物被害)の考え方について(PDF)
ではざっと載せます。
■建物被害
・揺れによる建物被害
→大阪府 全壊…15,375棟、半壊…160,378棟
→枚方市 全壊…967棟、半壊…9480棟
・液状化による建物被害
→枚方市 全壊…887棟、半壊…3341棟
・津波による建物被害
→枚方市 全壊、半壊ともに0
・急傾斜地崩壊による建物被害
・地震火災による建物被害
■屋外転倒、落下物の発生
・ブロック塀・自動販売機等の転倒
・屋外落下物の発生
■枚方での人的被害
・建物倒壊による被害
→大阪府 死者556名、負傷者19,966名、重傷者2,229名
(冬18時の場合)
→大阪府 死者735名、負傷者21,972名、重傷者2,165名
→枚方市 死者45名、負傷者1,153名、重傷者113名
・津波による人的被害
(冬18時、早期避難率が低い場合)
→大阪府 死者132,967名、負傷者63,945名、重傷者21,741名
→枚方市 死者0名、負傷者0名、重傷者0名
・急傾斜地崩壊による人的被害
→大阪府 死者、負傷者、重傷者ともに0
(冬18時の場合)
→大阪府 死者2名、負傷者2名、重傷者0名
→枚方市 死者1名、負傷者1名、重傷者0名
・火災による人的被害
(夏12時の場合)
(冬18時の場合)
・ブロック塀・自動販売機等の転倒、屋外落下物による被害
・揺れによる建物被害に伴う要救助者
・津波被害に伴う要救助者
※「大阪府域の被害想定について(人的被害・建物被害) 市町村別表(PDF)」より。資料全部はこちらのページから
…、という推計結果となったそうです。夏12時に避難が遅くなった場合の津波による死者が約13万人と怖ろしい数字が出てます。枚方では津波による被害はありませんが、建物倒壊による死者が最も多くなっています。
以上、枚方の部分をちょっと抜き出しましたが、リンク先に大阪全体や各市町村の資料がたくさん載ってるのでぜひ見てみてください。
地震の恐ろしさなんてもう説明する必要なんてないかと思いますが、その対策をしてるかというとしてない人も多いと思いますんでこの機会に確認してみてはいかがでしょう。
→枚方市防災情報 枚方市
関連リンク
・南海トラフ巨大地震対策 内閣府
・南海トラフ巨大地震災害対策等検討部会 大阪府