昨日5/14は枚方T-SITEのメディア向け内覧会の日でした。
正午からOGAWA COFFEE LiMiTED CAFEにてCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)代表取締役社長の増田宗昭氏とトーンモバイルの石田社長の記者発表会がありました。
この記事では増田社長の記者発表会の模様を抜粋してご紹介いたします。
「枚方までこんなに大勢お越しいただきありがとうございます。」
枚方出身の増田社長らしい挨拶から記者発表会は始まりました。
CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)株式会社 代表取締役社長 兼 CEOの増田宗昭社長
あまりメディアには出ないんですが、枚方の成功のため「出ろ!」ということなので出させていただきます。
私からは枚方T-SITEのコンセプト的なことをお話したいと思います。
カルチュア・コンビニエンス・クラブでは今「僕らがこれから何をしていくのか?」という議論をしていて、「この3つ以外はやめようぜ!」というコンセンサス(合意)を形成しつつあります。
その3つとは…
ex.蔦屋書店、Tカード、T-SITE
2. データベースを活用してお客さんに喜んでいただく
3.コンテンツを開発するグループになる
この枚方T-SITEは5000坪ありますが、ものを詰め込むだけでお客さんが喜ぶ時代ではありません。『こういうライフスタイルいいでしょ?』と提案するコンテンツが必要です。
今お話した3つのことについて、私たちは世の中から評価を受けたいなと思っています。
「カメラの音がパンパンパン!って撮られる中でしゃべるの難しいですね…(笑) 」
記者発表会中はひっきりなしにシャッター音が鳴り響いていました。
このあと、TSUTAYAの歴史を簡単に説明されました。昨日のひらかたクイズでも出題しましたが枚方T-SITEは代官山T-SITE、湘南T-SITEに次ぐ3店舗めのT-SITEです。
この場所は近鉄百貨店さんにしても、その前のひらかた丸物(まるぶつ)さんにしてもご商売が上手く行かなかった場所です。
なぜかと言いますと、枚方の人口は40万人いらっしゃいますが、淀川があることで商圏が分断されるんです。そういう意味でこの場所は難しいです。
僕は学生時代4年間、三越さんのお歳暮お中元の配達のアルバイトをやっていたので、どういう風に人が動いていたのかわかっていました。
それで枚方にTSUTAYAを創業したんですが、今回の枚方T-SITEをやる時も枚方の「お客さんがたくさんいそうだけど薄い」という特徴を考えて作りました。
枚方は65.7%の方がT会員でしかも利用されているというデータも提示されました。
スマホで簡単にでものが買える時代にリアルのお店に足を運ぶ理由として「居心地」ということをすごく大事にしています。
お店を作らない。
「家をつくる」という考え方です。
それはネットではできない人間的な「コンシェルジュサービス」があるという前提です。
代官山T-SITEで研修する枚方T-SITEコンシェルジュの大江さん(左)と代官山蔦屋書店 文学コンシェルジュの間室さん(右)枚方T-SITEの完成が待ち切れないので「代官山T-SITE」へ行って来た! より
加えてこれからの小売業は4つの方向性というのが大事じゃないかと思っています。
2.モノを売るのではなくライフスタイルを提案する
3.個店・個店でのオペレーションが大切
4.データベースマーケティング
小売業はこうあるべきだ、という考えのもとで枚方T-SITEはどんなことをやったのかということをお話しますと…
まず、広域からモノを求めてお客様を呼ぶというスタイルではなくて、ここから半径2kmだけのお客様をお呼びしようと考えています。
枚方T-SITEは、見かけはデカくて広域型の百貨店みたいなイメージをお持ちになりますが、僕らが来ていただきたいお客様は半径2kmのお客様です。
具体的にどんなお客様かと言うと「お年寄り」「親子」そして「働いている人たち」です。
提案する内容は「日常生活」です。普段の生活を提案したいと思っています。
そして「関係性消費」というものを提案します。
「関係性消費」とはモノは買わなくても例えば今日ここで撮った写真を友達に送ること、親しい人と食事をとること、美味しいものを贈るような、人との関係性をもっとよくするために行う行動を僕たちは「関係性消費」と呼んでいます。
「なぜ?」となる方もいらっしゃると思いますが、皆さん「日常」というものを考えてみてください。
お金を使わない。だとしたらどうしますか?「お金を増やしたい」こういうことを考えませんか?
日本の資産の2/3は60歳以上のプレミアエイジが持っている。そういう方は都心ではなく枚方のような郊外に住む。
そういった方たちへの資産のコンサルティング業務も生活提案ではないか?と考え、6階・7階には銀行、という考えだそうです。
枚方T-SITE6階の三菱東京UFJ銀行枚方支店
さらに枚方T-SITEの一日のATMの利用は1日5,000件くらいになるそうです。
ちょっと金融、そしてCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が得意なエンターテイメントが融合されたライフスタイル提案する施設になっています。
この夏には地下一階にフードマーケットもオープンし、年内にお年寄りのためのペットショップやお年寄りのための電動自転車専門店なども、この真向かいにオープンする予定です。
枚方T-SITE地下一階のようす
まだ入れませんが床一面に告知広告がありました。
続いて2010年からCCCがはじめたTONE(トーン)という携帯電話サービスの話。
枚方T-SITE1階にあるTONEのお店
プレミアエイジ人はあまりスマホを持っていない。
日本人のまだ半分くらいはガラケー。
関東の蔦屋家電などでは、携帯キャリア3社(docomo・SoftBank・au)を合わせた売上の3倍ほどの売上がTONEであるそうです。
僕らはガラケーを持っている人にスマホを持ってもらおうと思っています。iPhoneよりもっとスペックのいいものを売ろうとは思っていません。
ガラケーではない新しいスマホを考えています。
そのスマホを活かし、データーベースを読み込んでもらう。
うちのかみさんも「あそこ(枚方T-SITE)車で行くの不便よ!」といつも言ってますので「今、枚方市駅周辺のどの駐車場が何台空いているのか?」がスマホでわかるものです。
TSUTAYAの会員証にもレンタルもでき、スマホを商品にかざすと商品情報も見れる。TポイントやT-MONEYの残高もわかります。
※登録が必要。登録には、スマートフォン、Tカード、本人確認書類(運転免許証など)を持参の上、ご来店ください。
パンフレットもたくさん並んでいました。
商品の宅配やレストランの予約もできますし、決済もT-MONEYでできる。
スマホと一体化した、スマホで便利に楽しめる百貨店、データーベースと連動した百貨店というようなことを考えています。
僕らのゴールは半径2kmの人が「毎日来たくなる百貨店」です。
こういったプラットフォームを企画会社としてお客さんに喜んでいただけるようにこれから頑張っていきたいと思います。
以上、CCC増田社長の記者発表会の模様を抜粋してご紹介しました。
余談ですが記者発表会後、枚方T-SITE前のバス停の日陰で休憩している増田社長を見つけたので「枚方つーしんと申します」とご挨拶に行ったのですが「知ってる知ってる。オレ宣伝してるで!」とまさかの返答が!
いよいよ明日オープンする枚方T-SITE。
皆さん、ぜひ行ってみてくださいねー!
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