関西医科大学がクラウドファンディングをはじめています。
膵がん腹膜転移の患者さんに希望の光を。新しい治療法の挑戦へ(里井壯平(関西医科大学附属病院 胆膵外科) Sohei Satoi 2019/06/10 公開) – クラウドファンディング Readyfor (レディーフォー)
上記リンク先に詳細が掲載されていまして、本日6月10日よりクラウドファンディングがスタートです。
大学がクラウドファンディングを行うとは珍しい、と思っていたところ、クラウドファンディングに関して関西医大にて記者会見が開催されるときき、参加してきました↓
そんなわけで関西医大。大学病院じゃなくて大学の方です。
今回クラウドファンディングでお金を集めるのは、膵臓がんの新治療法の保険収載をめざすためなんだそうで、目標金額としては1000万円。All or nothing形式なので、集まらなかった場合は、出資者にお金が返還されるシステムです。
なぜクラウドファンディングに至ったかといいますと、今回の治療法に関しては公的な補助金が降りず、企業からの支援金も得られなかったためだそうです。
新治療法は、新薬を使わずジェネリック薬を利用できる治療法。
ジェネリック薬を利用するとなると、ビジネスモデルとして利益を出すことが難しいため、製薬企業からの支援金等は得られないとのこと。
公的な補助金が降りなかった理由に関しては、推測と前置きした上で、既存薬をベースにしているからでは?とおっしゃっていました。
現時点では、研究グループは膵臓がんに対する新治療法の有用性を確かめているところでして、それが立証され、厚生労働省による薬事承認審査委員会をパスすれば保険適用になるようです。
スケジュール感としては有用性を立証するのに3〜5年を想定し、保険適用されるのはもっと後になるのではと推察されていました。
そもそも膵臓がんというのは、5年生存率が上の図のとおり、他と比べてもかなり低いがん。
転移しやすく、症状としてもわかりづらい膵臓がんは、
手術により切除可能な30%でさえ5年生存率は20%〜40%程度。切除ができない他の70%の5年生存率はかなり低い結果となっています。
ですが今回の治療法がきちんと効果した場合、切除できなかったものが切除可能になったり、症状が緩和したり腫瘍が縮小したりするそうです。
今回のクラウドファンディングは、寄附型のクラウドファンディングのため、大きなリターン等はありませんが、関西医大の今回の研究を応援したい!もしくは詳細を知りたい!と思った方は、クラウドファンディングのページをご覧になってみてはいかがでしょうか。
ちなみに明日6月11日に毎日放送のNewsミント!(→公式サイト)でも、今回の件が特集されるそうですよー!
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